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経営理念で嘘をつく人

はじめまして。ブログ初挑戦の西崎隼平です。”SNSオバケ”である「ブラックな社長」こと西崎康平の実弟で、トゥモローゲートの戦略企画部(営業企画部門)の責任者をやっています。よく兄と間違えられますが、これを機会に覚えてもらえると嬉しいです。

今日は経営理念というテーマで書いてみようと思います。世の経営者の方々は一度はこのテーマで悩んだことがあるのではないでしょうか。実はほんの3年~4年前までウチもここが悩みの種でして。

これまで数十社の企業の理念設計に携わってきた経験を踏まえ、自分なりの考え方についてここで語りたいと思います。

いきなりですが、理念を掲げていらっしゃる経営者の皆さんに質問です。

企業理念に則って、今日何をしたか語れる社員さんはいますか?

経営理念の本質ってここだと思うんです。掲げることはあくまで“手段”であり、理念を“体現”していくことの方が遥かに大事。でも意外とこの質問に対して「ウチには語れる社員がたくさんいるよ!」って声はあまり聞かないんです。

ウチの会社も完全にそうでした。

そこで企業理念に必要な要素について考えてみたいと思います。

そもそも企業理念って何よ?

30秒で振り返る企業理念

正確に数えたわけではありませんが、日本で上場しているほとんどの企業は経営理念を掲げています。非上場企業においても半数以上の会社が何かしらの理念を掲げているのではないでしょうか。ミッション(MISSION)、ビジョン(VISION)、バリュー(VALUE)だったり、社是、社訓だったり、ISMだったり。ぶっちゃけ、言い方は何でもいいんです。

あくまで手段なので。

いろいろな言い方はありますが、会社が大切にしている想い、向かうべき方向性、価値観を言語化したもの、それが企業理念です。

なぜ世の経営者は理念を作るのか?

会社を起こすとき、もしくは事業を継続していく中で、必ずそこには「こうありたい」とか「こうなりたい」とか「こんな価値を提供したい」などの想いがあります。それを社員全員で共有して全社一丸となって事業に邁進したい。そんな思いから理念を作ります。ここで大事なのが、ただ言語化して「認知してもらいたい」というわけではないということです。

企業理念の理想形

では、理念ってどうあるべきなんでしょうか。その目的は「わかりやすい理念を掲げる」ことではなく「社員が一言一句間違えずに言える」ことでもありません。みんながその思いに共感し、行動して、理念を体現していく。これが企業理念のあるべき姿だと思います。ですが、実際のところ冒頭にある「企業理念に則って、今日何をしたか語れる社員さんはいますか?」という質問に対しては「そういう社員は少ない」とか「さすがにそこまでは」という答えが返ってくることも少なくないんです。

なんとなくやっていて、いつの間にか目指すビジョンが達成できてた

なんてことは起きません。

だからこそ、日々ちょっとずつでも理念を体現し、ビジョンに向かっている実感って大事なんです。そんな社員さんがそろっていれば、その会社は放っておいてもビジョンの実現に向かってブレることなく進んでいくことできます。

機能しない企業理念の特徴

企業理念を”体現”する組織になる。それを一つの目標としたときに、どんな企業理念だったら良いのか。

果てしないですね。

考えることすら嫌になりそうですね。何をすればいいのかってめちゃくちゃ難しいです。だからこそ発想を変えて、「こんな企業理念は絶対にイヤだ」を考えてみましょう。

言葉の意味が広く、捉え方が人によって違う理念

「いいことをしよう」って言われて思い浮かべるものはなんですか?

企業として存続している場合、大抵は何かしら、誰かにとってのいいことをしているはずなんです。そうじゃないと選ばれるわけがない。

じゃあ、いいことだったらなんでもいいんでしょうか?

弁護士と検察官を例にしても、どっちが良くて、どっちが悪いなんてことはない。それぞれ自分の信じた「いいこと」を必死でやってます。でも時には相反することもありますよね。つまり、自分たちの信じる「いいこと」って何か?を指し示さないと、一枚岩で向かっていくなんてできません。

思ってもないことを言っている理念

本当は思ってもないことを体裁を気にして言っていると必ずどこかでぼろが出ます。「品質第一」を掲げている会社が「価格戦略」に走って品質を落とすのは本末転倒です。ただ「一人でも多くの人に届ける」という思いなのであれば「価格戦略」は決して誤った手段ではないはずなんです。言っていることとやっていることが合っていないと「思っていたのと違う」が必ずどこかで表れます

やっても評価されない理念

どうですか?

この時点でめっちゃ嫌じゃないですか?

ただ、意外と多いのがこれ。

「社会に貢献しよう!」と言ってるくせに、評価されるのは社会貢献とは関係のない、売り上げをあげた人。もちろん、売り上げをあげるということは、たくさんの人に価値を提供して貢献している一つの指標にはなるかもしれません。ただ、評価を売り上げに置きすぎると「貢献なんてくそくらえ。騙してでもうれりゃあ勝ち」みたいな、会社とは逆の発想の人を生んでしまうかもしれません。

企業理念で抑えるべき3つのポイント

①共通認識が持てるように、しっかりとした定義を
②想いと行動が一致するものを
③理念を体現している人にこそ最大限の評価を

冒頭に話をしました。

掲げることはあくまで“手段”であり、理念を“体現”していくことの方が遥かに大事。

じゃあ、体現するのは?それは間違いなく、

社員さんです。

だからこそ、社員さんが見て違和感を感じない理念ってすごく大事なことなんです。

じゃあ、社員さんに媚びてご機嫌伺いのような理念を作るのがいいのか?それは違います。①~③は会社が大事にする姿勢を嘘偽りなく掲げましょう。そうでないと、結果としてどこかで違和感を感じさせてしまいます。

企業理念を強烈に推し進めることでひょっとしたら「俺には合わないな」って感じる社員さんも出てくるかもしれません。ただ、それは決して悪いことではないと思っています。むしろ、会社も社員さんもお互いが本心を隠してズルズルとやってくことの方がよくありません。

本当の意味で一枚岩に理念を体現していく組織になるためにも、会社の想いをはっきりと示し、想いと実行する内容にずれが起きないようにすることが大事です。そうすることで、そこに共感してくれる社員さんが現れ、本当の意味で理念を体現していく組織になるのではないかと思います。

ウチの会社も本当にいろんなことがたくさんありました。そりゃあ、もう、たくさん。その過程の中で大きかったことが、理念を改めて見返したことでした。

次回のブログではTOMORROWGATEを具体例に、企業理念についてもう少し語ってみたいと思います。

最後まで読んでくださってありがとうございました。

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