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ブランディングミッション・ビジョン・バリュー西崎康平

ブランディングとは|中小企業がすぐやるべきブランドづくりのやり方

ブランディングとは、カッコいいデザインを作ることでも、お洒落なオフィスにすることでもない。

自社の存在意義を明確化し、ビジョンに向かった経済活動をターゲットに体験してもらうことで生まれる目には見えない信頼や絆こそブランドになる。ながく愛されるファンづくりのために企業が取り組むべき「本物のブランディング」とはなんだろうか?

・ブランディングしたいけど何からはじめればいいかわからない
・ブランディングしているのにまったく成果につながらない

そんな過去の僕たちとおなじような悩みを抱える企業のみなさんへ。

ブラックな企業が試行錯誤をしながら試してきたブランドづくりの実体験体をありのまま伝えることで、すぐに実践できるブランドづくりの教科書としてあなたの会社がオモシロクなるきっかけになれば最高です。

こんにちは。ブラックな社長の西崎です。

これまでいくつかブログ記事を書いてきましたが、今回はこれまででいちばん時間をかけて記事を書こうと思います。テーマは僕たちのメイン事業でもある「ブランディング」についてです。

Youtubeのチャンネル登録者10万人Twitterのフォロワー数8万人と露出が増えていることもあり、多くのひとから「トゥモローゲートはブランディングが上手いよね」と言われる機会が増えました。本当にありがとうございます。

ただかなり多くのひとがブランディングを誤解しているなあと感じることがあるんです。
凄そうに魅せることがブランディング?カッコいいデザインがブランディング?

残念ながら魅せかたでブランドをつくることはできないです。

もちろん魅せかたを蔑ろにするわけではないですよ。「魅せかたはあくまで目的を伝えるための手段だ」ってことを伝えたいです。ブランディングとはそもそもどんなもので、どうすればブランドをつくることができるのか?自分たちなりの考えを図解や事例を交えながらまとめていきます。

ブランディングを意識するようになったきっかけ

2010年4月、27歳最後の日にトゥモローゲートを創業しました。めちゃくちゃな話ですが、事業はなにも決まっておらず決まっていたのは「世界一変わった会社で、世界一変わった社員と、世界一変わった仕事をつくる」というビジョンだけ。

それでも営業は強かったので、自分ひとり食べていくことに困ることはなかったです。はじめてひとを採用したのが創業4年目の時でした。当時は「採用ブランディング事業(採用専門の制作業務)を中心に業務を請け負っており、採用ツール特化の制作会社というのが珍しかったこともありゆったりとしたペースですが順調に会社は拡大しました。

魅せかたこそブランディングだと思ってた

採用ブランディング事業を展開していた当時(2014年~2017年)は、とにかく目立つもの、カッコいいものをつくることがブランディングだと思っていました。オフィスをカッコよく、営業資料をカッコよく、ホームページをカッコよく、それだけで当時社員3名の会社にも関わらず7000名の学生がエントリーしてくれました。

それだけ沢山の求人応募があると、当然ながら優秀な学生と出会うことができたし、インパクト重視の尖った企画実績をバシバシ作っていっていたので、お客さまからも、「うちもこんな面白い採用企画を提案して欲しい!」と多くの受注に繋がっていたからです。

結果がついてきていたからこそ、今で言うところのバズる企画のことばかりを考え、いかに見た目にこだわりまくってターゲットの心を掴むのか?という点だけに必死でした。どんなに知名度のない会社でも未熟な会社でも、見た目さえ整えれば多くのファンが集まり優秀な人材が集まる。結果、魅力的な会社づくりができるはずだ。そう信じて疑うこともなかったです。

社員10名を超えて生まれた拭えない違和感

社員数が10名を超えて迎えた2018年。これまで大きな問題もなく経営を続けてきたつもりでしたが、このあたりからなんとも言えない微妙な違和感が生まれます。これまでと同じことを言っているつもりなのに伝わらない。「面白いことやろうぜ」って言葉が社員の面白いとフィットしない。いま振り返れば社長が感じている以上の違和感を社員たちは感じていたはずです。

違和感の理由はシンプルでした。
コミュニケーションが減った。これがすべてです。

それまではすべてのお客さまに社長である僕も顔をだし、すべてのプロジェクトを社員と進め、後ろを振り返れば全員の顔が見える環境だったので、「言わんでもわかるやろ」が通じていました。一人また一人と社員が増えていくなかでお客さまを任せるようになり、プロジェクトもメンバーだけで進めることが増え物理的なコミュニケーションが減った結果、この「言わんでもわかるやろ」が通じなくなっていったのです。

夫婦でも、恋人でもそうですが、会話が減ると相手が考えていることがわかりづらくなりませんか?それは不安を生みだし、不信感へとつながるわけです。いわゆる中小企業にありがちな「社長がなに考えてるのかよくわからない症候群」に陥るわけです。これはもちろんそんな組織づくりしかできていない経営者の責任です。

そんな組織の行く末は言わずもがなで、これまで一人もいなかった退職者が続出しました。よく経営者が口にする言葉に「経営者は孤独だ」という表現がありますがまさにそんな感覚です。「このままではマズい。」そう感じた僕は役員を集め、会社を変えるべく本物のブランディングとは何かを突き詰めていくことになるわけです。

本物のブランディングとは?「ブランドは約束だ」

ここからがいよいよ本題。本物のブランディングを実践するために、まずはブランドがどのように創りだされるのかを知るところからはじめました。もちろんこれまで「ブランドとはなにか?」なんて見た目以外に考えたことがなかった僕たちなので迷い迷い試行錯誤しながら一歩ずつカタチにしていった感覚です。

そもそもブランディングとはなんなのでしょうか?

・有名デザイナーに依頼しブランドロゴを刷新すること?
・カッコいいwebサイトやパンフレットをつくること?
・SNSで発信してたくさんフォロワーを増やすこと?

導きだしたブランディングに対する考えがこちら。

自分に言い聞かせるために発信しているツイートなのでちょっと乱暴な言い方にはなっていますが、概ね僕の考えるブランディングの結論がここです。

僕はブランド=「約束」と位置付けるのが一番腹落ちします。

ターゲットに対してその会社が絶対に裏切らない約束、つまり信頼や絆こそがブランドであると考えます。つまり目に見えるデザインはブランドではなく、そのデザインの根本にある思想や哲学こそがブランドであると認識しています。大切なことは言葉ではなく行動で体験してもらうこと。ビジネスでもそうですが、信頼を勝ち取るには時間がかかります。ブランドづくりに根気が必要な理由がまさいここなのかなと感じています。詳しいブランディングの概念については米村のブログでも紹介してますので合わせてご覧ください。

ブランドの語源とは?

みなさんは「ブランド」という言葉の語源を知っていますか?

brand(ブランド)は、焼印を意味する「burned」が語源です。家畜を飼育する農家が、自分の家畜と他人の家畜の所有権を示すために、焼印を押して区別していたことに由来します。そこから「銘柄」や「商標」をbrand(ブランド)と呼ぶようになったと言われています。

アメリカマーケティング協会ではブランドを、

´個別の売り手もしくは売り手集団の財やサービスを識別させ、 ´競合他社の財やサービスと区別するための ´名称、言葉、記号、シンボル、デザイン、 ´あるいはそれらを組み合わせたもののこと。

AMERICAN MARKETING ASSOCIATION

と定義しています。これだけを見ると、「なんだやっぱり会社のロゴや、商品のパッケージ、デザインそのものがブランドなのか!」と誤解してしまいがちです。実はこれもう少し深くて、見た目の認知だけではその企業が大切にする思想や哲学まで理解してもらうことは不可能で、視覚的なシンボルを見た瞬間に「この会社はこういう会社だ」という認知をブランドと呼ぶならば、思想や哲学を反映した体験の積み重ねからしか生まれないと解釈しています。

3つのブランディングターゲット

ブランディングにおけるターゲットは大きく3つに分類することができます。

①顧客(事業ブランディング)
②求職者(採用ブランディング)
③社員(社員ブランディング)

①②を会社を中心とした対外的なブランディング(アウターブランディング)、③をブランドを作りだす社員たちを対象とした対内的なブランディング(インナーブランディング)です。ここで意識しないといけないことは、この①~③はすべて密接に繋がっており、どれか一つだけやるブランドづくりというのは成立しないというのが僕の考えです。

採用ブランディングは上手くできてるけど、事業ブランディング、社員ブランディングは上手くない、というのはないということです。もちろん、魅せかけをよくすることで瞬間的に求人数を増やしたり、採用につなげたりすることは可能です。ただ最終的に中身が伴わなければ「思ってたのと違う」とか「言ってることとやってることが違う」と長期的な視点で見ると成果に繋がらない結果になるからです。

すべてのターゲットに一貫したブランド体験を提供することが企業ブランド力の向上に繋がるわけです。

ブランドとは破られることのない守るべき約束

ブランドとは見た目で作りだすものでもキャッチーな言葉が生み出すものでもありません。

「この会社はいついかなる時も裏切ることなくこういうことを約束してくれる!」

そんな信頼や絆は、思想に基づいた行動からしか生まれません。先に挙げた3つのブランディングターゲットに対して、ブレることのない一貫した判断軸や世界観を日々の行動から体験してもらうことでブランドは作りだされます。逆に言うとブレた判断や決断を体験することで一瞬にして崩壊するのもブランドなのです。

ブランドづくりのメカニズム「ブランドピラミッド」

ブランドをつくるために必要な一連のメカニズムを図解化したものがこの「ブランドミラミッド」です。ブランドターゲットとなる顧客、求職者、社員に対して自社をどのように認知(体験)してもらうのか?その認知の積み重ねが「この会社はこういう体験を約束してくれるんだ」というブランドにつながります。

一般的なブランディングと聞いて、まず注目されがちなのがこのWHAT(手段)です。

どんな売り方をしよう?
どんな風に感じてもらおう?
どんな魅せ方をしていこう?

どれだけいいWHAT(手段)を考えたところで、土台となるWHY(目的)とHOW(ゴール)がしっかりしていないと強いWHAT(手段)を作り出すことはできません。ピラミッドの土台を大きくしていくことが強いブランドづくりにつながるわけですから、最初に頭と時間を使わなければいけないのは、この目的とゴールを明確にするということになるわけです。

強いWHYとHOWに基づくWHATが本物のブランドをつくる

ブランディングの基本的な流れ

前述のとおり、ブランドづくりにおいては、WHAT(手段)以上にWHY(目的)とHOW(ゴール)が大事だ、という話をしました。まず考えるべきはWHYつまり「なんのために企業経営をするのか」とそれをHOW「どのように体現していくのか」という2点を具体的に言語化していく必要があります。

STEP1. WHY(目的)はなにかを明文化する
STEP2. HOW(ゴール)を定量的な基準に設定する
STEP3. WHAT(手段)目的とゴールに向けた行動を積み重ねる

WHY(目的)とはなにか?

WHY(目的)は経営理念に宿る。

ここをもう少しだけ分解すると、この経営理念を構成する要素として、

・原理原則(本質)
・原体験
・信念、哲学、夢、目標

などが挙げられます。トゥモローゲートのミッションは「世の中にきっかけを」、ビジョンは「世界一変わった会社で、世界一変わった社員と、世界一変わった仕事をつくる」です。これは創業の時に設定しましたが、僕が企業経営をする理由がここにあります。

「仕事はつまらない」「会社にも行きたくない」学生時代の周りの大人たちから感じる仕事のイメージはネガティブそのものでした。人生において一番時間を費やすのが仕事の時間です。そんな貴重な時間を面白くしたい。だから「これまでにない変な会社をつくろう!」というのがざっくりとした起業の理由です。

多くの会社がホームページなどに経営理念を示しています。ただこの経営理念がなぜ生まれたのか?どこを目指そうとしているのか?具体的に語れる会社は少ないです。僕たちも例外なく創業時に掲げたこのミッションやビジョンをビジョンマップを設計するまでは語ることなんてできなかったです。

HOW(ゴール)とはなにか?

こちらがうちの会社のHOWを明文化したシート(通称:ビジョンマップ)になります。作成したのが創業から8年が経過してからです。創業期に設定した経営理念は変わらないんですが、「なんとなく面白いことやりたい」という漠然なものからより具体に落とし込んだのがビジョンマップです。

ブランドピラミッドが示す通りこのビジョンマップには、

MI(マインドアイデンティティ)・・・理念の統一
⇒経営理念の意味や意図はなにか?

BI(ビヘイビアアイデンティティ)・・・行動の統一
⇒その理念に沿った行動基準や目指す方向はどこなのか?

VI(ビジュアルアイデンティティ)・・・視覚の統一
⇒その思想や世界観を体感してもらうデザインルールとはなにか?

その基本概念が記されています。この経営理念に沿ったHOWが企業文化となるわけです。

HOWを設計するうえで抑えなければいけないポイント
・自分たちが守るべき価値観とはなにか?
・いつまでに何を成し遂げるのか?
・やっていいことと駄目なことはなんなのか?

これまで曖昧だった自分たちの目指すべき理想像を言語化すること、その価値基準からズレないジャッジを続けていくことで「自分たちらしさ」をターゲットが体感してくれるのです。

約束を守るWHAT(手段)の実践法

WHYとHOWを明文化したならば、あとはそれに沿った判断を積み上げていくだけです。新しい事業をつくる、人事評価制度を設計する、社内制度を作り変える、何をするにしてもすべてはこのWHYとHOWが判断基準となります。

よりよいWHATを実践するために意識してよかったことをまとめます。

・まずはやってみること
・すぐに決めること
・駄目ならすぐに辞めること

細かいポイントはいくつもありますが、WHATを実践するうえで最も大切にしていことがこの3つになります。ブランドづくりとは言い換えると「ビジョンに向けて変わり続けること」だとも思います。そこに対する最も効果的なアクションが「スピード」です。

ビジョンを示したことで、社員がそのビジョンに沿うさまざまな提案を投げてくれるようになりました。「こんな働き方をやってみたい」「こんな事業を作ってみたい」「こんな福利厚生を導入したい」などなど。基本的に僕はノーとは言わないようにしています。そしてすぐに実行するようにしてます。もし駄目だったらすぐに辞めて次を考えるそのくらいの感覚です。

WHATは社長がつくるものではなく、社員がつくるもの。この会社は言えばやってくれる、そんな社員との体験が自発的に会社をビジョンに近づけていく組織に繋がっているんだろうと感じます。

ビジョンマップの作り方

ではこのビジョンマップ、どうやって作ればいいのか?色々な作り方があるかと思いますが、自分たちが作った一連の流れを紹介します。よく聞かれるのが「どのくらいの時間をかけて作りましたか?」という質問です。このビジョンマップは役員と28時間で作成しました。

うちの会社には自分を含めて3人の役員がいます。オフィスでやると通常業務が気になり、集中できないので、それを完全にシャットアウトするために郊外のホテルを借り、役員3人で一泊二日の合宿を決行し、朝から翌日のお昼までディスカッションしながらまとめていきました。

ビジョンマップ作成のフローは、

・これまでどんな人生を送ってきたのか?(幼少期、家族、学生時代、恋愛遍歴、社会人人生)
・なぜこの会社を創業(入社)したのか?(やりたいこと、やりたくないこと、仕事の夢や目標)
・この会社でどんな世界を実現したいのか?(将来のゴール、自分自身の夢や目標)

1人90分間×3人というかなりの時間を使い、まずは役員の原体験や価値観を擦り合わせました。そのうえで、

・経営理念を実現するための守るべき価値観(VALUE)
・自分たちの判断基準(ささる×あがる=ひらく)
・ビジョン達成のための中間ゴールと達成基準(中期ビジョンと)

を話し合い、そのざっと出し合ったメモ書きをわかりやすく1枚の紙にまとめたものが今見てもらっているビジョンマップです。作成する際に注意したことは、

・難しい言葉は使わない
・覚えやすくわかりやすい言葉にする
・できるだけ短めの言葉にする
・イエスかノーで判断できる定量ゴールを定める
・社名を入れ替えたら成立しない内容にする

こんな感じですね。このあとに会社のデザインをこのビジョンマップで設計した約束やルール、世界観に沿って統一したり、事業戦略や社内制度、人事評価制度などを統一していくんですが、いちばん時間をかけるべきポイントがこのビジョンマップだなと。すべてにおいての基準となるものなので、決して妥協することなく納得いくまでディスカッションすることをオススメします。

ブランディングのメリット

ターゲットに対してブランディングをすることで、企業は多くのメリットを得ることができます。

逆にターゲットとの優良なブランド構築を怠ってしまうと、いつまでたっても価格競争やサービス競争から抜け出せず、結果原価率の高騰などで自社コストが増大し、正当な利益を確保することが困難となり、設備や社内環境などのコスト削減やプロモーションコストの削減に追い込まれ、結果市場シェアを失うという負のスパイラルに陥ります。

トゥモローゲートが得た具体的な成果をまとめたものがこちら。

これまではプッシュ型の営業スタイルがメインでしたが、自分たちらしさを発信し続けることでより多くの人にトゥモローゲートを認知してもらい、新規受注の85%が接触前に知っていただき指名注文で仕事をいただけるようになりました。採用面でも求人広告媒体や人材紹介会社からの採用ウェイトは下がり、SNSを経由した直接応募が主体となっています。リンクアンドモチベーション社が実施するモチベーションクラウドのスコアも80.6と大きく上昇しました。

価格競争からの脱却(利益率の向上)

ブランドづくりに注力した3年間で顧客単価が259%高くなりました。誤解しないでほしいのが、企業に対しての認知が高まったから顧客単価があがったわけではありません。経営理念を整理し、自社のビジョンを明確にすることで理念やビジョンに向かった企業づくり、サービス品質の向上を積み重ねた結果として付加価値が高まった結果として利益率が高まりました。中身が変わらないのに外見だけで価格が変わるわけではないという点は注意が必要です。

コスト削減と効率化(生産性の向上)

大きなコスト削減につながり生産性の向上につながったのが営業コストの削減です。ブランディングを実施するまでは、テレアポによるプッシュ型の新規開拓営業がメインでした。今では新規顧客の多くがSNSで認知をしてもらったお客さまです。他社が営業活動に費やしている時間を、顧客の課題解決に直結する企画やデザインの時間に充てられる。当然のことながら他社よりもいい企画を提案することができ、自社の競合優位性につながります。

広告予算と採用予算の削減

社員30名に満たないちいさな会社であるにも関わらず、求人広告や人材紹介会社に年間1000万円以上支払っていました。今では採用活動としての求人広告の人材紹介会社への支払いは当時の1/3以下になっています。予算の削減もさることながら、自社の思想を発信することで、その思想に共感した仲間が採用できるようになったことも大きな変化です。

退職リスクの低減(働きがいのある組織づくり)

ビジョンを共有しながら、成果を残してくれる人材が辞めない組織づくりができるようになりました。さらにはそんなメンバーが後輩たちに会社のビジョンを語ってくれることで、「なぜ自分たちがこの仕事をやっているのか?」目的意識をもった強い組織づくりに繋がっていると感じています。やらされる作業と目的を持ち楽しみながらやれる仕事ではアウトプットに大きな差が出ることは言うまでもありません。

ブランディングのデメリット

ブランディングにはデメリットもあります。ブランディングを実践するなかで感じたデメリットについても具体的にまとめみたいと思います。

ブランディングには時間とお金がかかる

やはりブランディングを実践するために一番のハードルになるのが時間とお金の問題です。僕たちも年に一度は業務を完全にストップし、ビジョン共有のためだけの全社員合宿をやっていたり、ビジョンに沿った社内制度や福利厚生の設計などのコスト、TwitterやYoutubeなどを発信するためのコストなどを考えると大きなお金と時間を使っています。

3年前からブランディングを意識した会社づくりを実践してきましたが、その成果を少しずつ体感できてきたのは1年以上経過してからです。すぐに成果が出るものではないということも感じています。ただし広告なんかと違い積み上げたブランドは上乗せで構築していくことができるので、積み上げれば積み上げるほど年々体感できる価値は高まっていきます。

これまで会社に貢献してくれた社員が辞める

これはネックになるデメリットかもしれません。

これまで頑張ってくれていた社員が辞める可能性があるという点です。うちの会社でもビジョンマップを設計したことによって退職者がでました。とても優秀な人材だったんですが、会社の思想やビジョンを明言することで逆に「自分のやりたいことと違う」「会社の判断基準と自分の判断基準が合わない」ということで退職が起こるわけです。

正直、僕はこれでいいのかなと思っています。

元々、僕は絶対にひとを辞めさせたくない経営者でした。社員が辞めるということは課題のある駄目な会社だと思っていたからです。しかしここまでの経営経験を通してその考え方は変わりました。価値観なんてひとそれぞれで、当然そこには正解も不正解もない。自分たちの考えをはっきり示すことで、合う合わないが判断出来て、それぞれのやりたいことに向かっていけるならその方がいいなと思えるようになったからです。

まとめ

ここまで僕たちがやってきたブランドづくりの考え方や実践してきたことについてまとめてきました。ざっと書き出したので、自分でも読みにくいなあと思う点多々ありますが、少しでもみなさんの参考になれば嬉しいです。

ブランディングというと「大手企業がやるもの、中小企業にはできないもの」なんて思われてしまうこともありますが、僕は逆に中小企業にこそブランドづくりが不可欠だなと感じてます。なぜならサービスでも実績でもまだまだ勝てない僕らにとって、誰にも負けないと自信を持って言えるのは想いつまり「志」だと考えるからです。

本格的にブランドづくりを意識し、実践するようになってたった3年間ですが会社は大きく変化しました。これまでなんとなくやっていた経営も、目的をはっきりさせることで自分たちのやるべきことが明確になり、経営陣だけではなく社員からも「会社をこう変えたい!」という声があがり、一緒に会社を創っていく感覚を共有できるようになりました。

今はシンプルに「オモシロイ」です。

ブランディングの考え方はさまざまです。きっとこれから僕たちのブランディングの考え方もどんどんアップデートされていくことでしょう。今回いちばんお伝えしたく、そして自分たちにも言い聞かせたかったのは、「もっともっとオモシロイ会社づくりをしていこうぜ」ってこと、「そのために変化していこうぜ」ってことです。

自分たちらしさとはなにか?

この記事が自社の存在意義をいま一度振り返るきっかけになれば最高です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

この記事を書いた人

西崎康平@ブラックな社長
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トゥモローゲート株式会社 代表取締役 最高経営責任者。地元福岡の大学を卒業後、人材コンサルティング会社に入社し24歳で大阪支社長に就任。2010年にトゥモローゲートを設立。会社の理念やビジョンを可視化し、WEBやグラフィック、映像を駆使して企業の魅力を最大化するブランディング事業を展開。Youtube、Twitter、Tiktokなど日本一SNSに時間を使う社長で総フォロワーは20万人を超える。

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