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ブランディング

ブランディングとは?

ブランディングとは何なのか

こんにちは、米村です。

トゥモローゲートに入社してから半年以上が経ちました。トゥモローゲートは企業のブランド戦略を提案する会社です。具体的には企業理念の構築から浸透、発信までの企画をしたり、採用戦略の考案や企業の魅力を伝えるための手段としてWEBサイトなどの制作を行うことで、ファンが生まれる会社創りを支援しています。

今年の1月からそんな会社の社員となったわけですが、僕の主な役割は社内のIT化の促進やオウンドメディアの運営でブランディング事業には直接関わっていません。でも企業ブランディングがメイン事業の会社の社員なのにブランディングについて何も知らないのは恥ずかしいというかあってはならないことなので、ブランディングについて色々調べて記事にすることにしました。

記事にまとめてみたら今までふわっとしていたブランディングに対するイメージが鮮明になりました。「ブランディングには興味はあるけど、そもそもブランディングってなんなの?」という方に参考にしていただけたら幸いです。

ブランディングとは何か

ブランドアイデンティティとブランドイメージを一致させる活動

一般財団法人ブランド・マネージャー認定協会のウェブサイトに、ブランディングについて下記の記述がありました。

ブランド・アイデンティティとブランド・イメージを一致させる活動のこと。

一般財団法人ブランド・マネージャー認定協会

何を言っているのかよくわかりませんね。よくわからないのでもう少し調べてみると、同じく一般財団法人ブランド・マネージャー認定協会のウェブサイトにはブランド・アイデンティティについて下記のような記述がありました。

企業がある製品・サービスが「何ものか」を示すため定める「旗印」のこと。言い換えると「ブランド独自の価値」をひとことで表したもの。

さらにブランド・イメージについては下記のように書いてあります。

消費者・顧客が心の中に抱く、ブランドに対する心象のこと。

要するにブランド・アイデンティティとは商品やサービス、あるいは企業そのものの価値。ブランド・イメージとは顧客が思い描いている商品やサービス、企業に対するイメージ。ということですね。

それを踏まえてブランディングとは何なのかを整理してみると、「企業が思い描いているイメージ」と「顧客が思い描いているイメージ」を一致させていく一連の活動、と僕の中では解釈しました。

ちなみにトゥモローゲートではブランドを「約束」と定義しています。約束する相手は顧客であったり、求職者であったり、社員であったりと様々です。この定義の仕方は組織によって違うと思いますが、本質的な部分は同じなのかなと。企業が思い描いているイメージと顧客が思い描いているイメージを一致させていく活動がブランディングなのだとすれば、企業と顧客のイメージにズレが生じないようにする、言っていることとやっていることがズレないようにする、つまりは約束を守ることだと考えることができます。

そういえば僕が学生時代バイトをしていたマクドナルドでは「信頼とは約束を守ること」とされていました。トゥモローゲートの「ブランド=約束」と、マクドナルドの「約束=信頼」から、「ブランド=信頼」と考えることもできるのかもしれません。一般的にブランド力があると言われている企業には、どこか「この企業なら安心」という信頼感がありますよね。個人的にはこれも非常にしっくりときました。

CIを策定し、それに基づいて行動する

企業がこうありたいと思い描いている商品やサービスに対するイメージと、顧客が思い描いているイメージを一致させていく活動がブランディングだとすると、次に気になるのは「一致させるために具体的には何をやるの?」ですよね。それについてはCI(=コーポレートアイデンティティ)を策定し、それに基づいた行動をするのが重要であるとトゥモローゲート社内でもよく言われています。

CIをもう少し細かく分解すると下記のようになります。

  • MI(マインド・アイデンティティ)
  • BI(ビヘイビア・アイデンティティ)
  • VI(ビジュアル・アイデンティティ)

何を言っているのか全くわかりませんね。

まず3つの要素に共通している「アイデンティティ」という言葉。意味を調べると「自己同一性」というこれまたよくわからない説明が出てきますが、自己同一性とは「自分は何者であるのか」を表現した言葉です。ブランドという言葉がそもそも他の商品や企業と区別して認識されるものですので、アイデンティティという言葉も意味としては近いかもしれません。

そのように考えていくとMI、BI、VIとは、それぞれマインド(理念)、ビヘイビア(行動)、ビジュアル(視覚)において「(他と区別して)自分は何者であるのか」を表現してものであり、それらを統合したものがCI=コーポレートアイデンティティということだと理解することができます。

ちなみにMIの中にある「理念」は主にミッション・ビジョン・バリューに因数分解されます。これらについて詳しく書かれた記事もあわせて読んでいただければより理解が深まると思います。

会社経営におけるミッション、ビジョン、バリューの違い
こちらからどうぞ

企業によって定義が異なる

ブランディングって何なの?に関して色々と書いてきておりますが、ブランディングについて調べれば調べるほど企業によって言っていることが違うことがわかってきました。本当にバラバラです。どこの企業もなんとなく似たようなことを言ってはいるものの「これがブランディングの定義」と言い切れるものは見つかりませんでした。

重要なのは“どこの企業も言っているような一般論を押さえつつ、自分達の会社はどう定義するのかを決める”ということになります。もしあなたの会社がどこかの会社にブランディングの支援を受けるなら、その相手先企業はブランディングをどのように定義しているのか?を詳しく説明してもらって理解することも重要です。

トゥモローゲートもクライアント企業様のブランディングを支援する会社ですが、トゥモローゲートの考えるブランディングについては、代表の西崎が詳しく記事にしていますのでもしよろしければこちらの記事もご覧ください。

トゥモローゲートにもブランディングに対する考え方を定義した図がありますので貼っておきます。

ブランディングはなぜ必要なのか

ブランディングとは何か?をなんとなく理解できてきたら次は「なぜブランディングが必要なの?」と思う人が多いと思います。

ブランディングがなぜ必要かと言うと「他との区別ができるから」とされていることが多いようです。ブランディングに紐づく要素であるCI、MI、BI、VIなどの言葉に「アイデンティティ(自己同一性)」という言葉が使われていることを考えれば「他との区別」が重要であることは当然なのかもしれません。

では「他との区別」ができたら具体的にどんなメリットがあるのか?ケース別にいくつか見ていきます。

価格競争の回避

顧客が相手である場合は価格競争を回避できるというメリットが生まれます。競合他社との区別ができておらず、顧客から「どのサービスを選んでも同じ」と思われてしまっては仁義なき価格競争へまっしぐらです。

逆にブランディングが成功していて競合他社との区別ができていれば、顧客に認知されて選んでもらうまでのステップがシンプルかつスムーズになるので、商品・サービスのプロモーションも有利にすすめることができます。

優秀な人材の確保

求職者を相手にブランディングがうまくできている会社は当然ながら他社よりも採用を有利にすすめることができます。

人口減少フェーズに突入している日本は労働人口も減少する一方です。これからますます働き手が少なくなり、採用の難易度がますます上がっていくことは避けられません。そんな中でも採用を有利に進めている企業は存在します。しっかりとブランディングができているから応募者が殺到して、人手不足とは無縁になっているんです。そうなると採用媒体に費用をかける必要がなくなるので、コスト面でも大きなアドバンテージを得られるんです。

そのコスト面以上に大きなメリットもあります。それは、自社が思い描く優秀な人材が集まってきてくれるという点です。繰り返しますがブランディングとは企業が思い描くイメージと相手(採用であれば求職者)が思い描くイメージを一致させていく活動です。採用でブランディングができるということは企業と求職者のギャップが小さくなるということですから、企業にとって必要な人材が集まってきてくれることは当然の結果でしょう。また離職率の低下にも期待ができ、長期的なコスト面でもメリットが享受できるんです。いいことずくめですね。

顧客や求職者にとってもメリットがある

上記の通り、ブランディングで企業はたくさんのメリットを得ることができるわけですが、それは顧客や求職者にも言えることです。

ブランディングは「他との区別」のために必要だと上述しました。他との区別がされていれば顧客や求職者にとってもサービスや企業の選択が行いやすくなるということになります。何を選べばいいのかよくわからない状態がなくなるということです。逆に何を選べばいいのかわからない状態だと顧客や求職者は情報収集からスタートしなければなりません。その時間的な労力は当然ながら負荷になります。その点ブランディングがうまくできていればこういった負荷を軽減できるわけですから、ブランディングは顧客や求職者にとってもメリットがあると言えるんです。

ブランディングの種類

ブランディングの種類をいくつか見ていきます。

商品ブランディング

ブランディングと聞いて多くの人がまずイメージするのはこれでしょう。僕もトゥモローゲートと出会うまでに漠然と思い描いていたブランディングのイメージはこれでした。「高級ブランドバッグ」「高級ブランド腕時計」のような表現が世の中で使われることが多いからでしょうね。だから「ブランド=高級」というイメージもあるかもしれませんが、ここまで記事を読み進めてくれた方であれば、必ずしもそうではないということが理解できると思います。

商品やサービスのブランディングは「事業づくり」と考えることもできます。単に高級な商品を作るのではなく、企業がこうありたいと思い描く商品やサービスを作り上げ(ブランド・アイデンティティ)、顧客が思い描くイメージ(ブランド・イメージ)と一致させていく活動はまさに事業づくりそのものですよね。

採用ブランディング

トゥモローゲートの事業の一つでもある採用ブランディング。これは単に求職者に対して企業をよく見せるだけの活動ではないことはご理解いただけるかと思います。

企業が思い描くブランド・アイデンティティと求職者が思い描くブランド・イメージを一致させるための第一歩は企業側のブランド・アイデンティティを明確に定義することが必要であることがわかります。そのために「自分達は何者であるのか」を腹落ちするレベルまで考え抜いて明文化しなくてはなりません。そしてその内容を時間をかけてあらゆる手段を通して求職者に伝え続けることも必要です。

そうした採用ブランディング活動によって、企業側のブランド・アイデンティティと求職者側のブランド・イメージが一致していくことで、応募者数の増加、応募者のミスマッチの低下、採用の成功などにつながっていきます。

インナーブランディング

インナーブランディングとは社内に向けてブランドを強く意識させる取り組みのことです。これについては下記の記事に非常に詳しくわかりやすく書かれているのでぜひご覧いただきたく思います。

インナーブランディングを解説します。
こちらからどうぞ

くわしい解説は上記の記事にゆずりますが、インナーブランディングの必要性だけ解説します。それは「社員の行動がブランド・イメージに多大なる影響を与えるから」です。インナーブランディングの取り組みが充実していて、企業理念と社員の行動が一致している企業は、外部に与える影響も非常に強力なんです。

ブランディングの体験談

最後に米村の今までのブランディングの経験について書かせていただきます。トゥモローゲートではなく株式会社アクシアを経営している中での体験談になります(米村はトゥモローゲート株式会社の社員であると同時に、株式会社アクシアという会社の経営者でもあります。詳しくはこちらの記事参照)。

アクシアは2012年までは残業まみれのブラック企業でした。毎日終電まで仕事をして、毎週休日出勤を行い、時には徹夜で仕事なんてことも珍しくない、正真正銘のブラック企業でした。それが2012年から残業ゼロの会社に生まれ変わり、その後ホワイト企業アワードで大賞受賞、有給消化率も100%となるなど生まれ変わりました。

ここまでがいわゆる「ブランド・アイデンティティの構築」だったのだなと、今振り返ってみると思います。(当時はブランディングを意識していたわけではなかった)

しかしブランディングとは、企業が思い描くブランド・アイデンティティと、顧客・求職者・社員などが思い描くブランド・イメージを一致させていく取り組みです。2016年くらいまでのアクシアでは「ブランド・イメージ」を作ることが全くできていませんでした。

ところが2017年にそれまでのやり方を一変し、アクシアとはどんな会社であって、代表の米村はどのような考え方を持った経営者であるかを外部に発信するようになりました。この活動で顧客や求職者の中で「ブランド・イメージ」が構築され、初めてブランド・アイデンティティとブランド・イメージが一致していくようになりました。それまでの会社づくりと発信活動が一つになって、まさにブランディングそのものになっていたわけです。

ブランディングが成功してからの効果は凄まじいものでした。2016年までは会社のウェブサイト経由での求人応募者は1年に1人程度しかおらず、どこかで間違って応募してきた人がまれにいる程度でした。ですので多くの企業と同じように採用したいときには一般的な求人媒体にお金を払って採用活動をしていました。

それがブランディングが成功した2017年からは、ほぼ毎日のように会社のウェブサイト経由で求人応募が発生する状況となりました。応募者数が急増しただけではなく、応募者のクオリティも格段に上がりました。応募者数が激増して応募の質も格段に上がったこの状況は、ブランディングが成功した好例だと自負しております。

応募者が多すぎてさばききれないので今では通常時は募集停止している状況なのですが、それでも時々ダメ元で応募してくる方もいらっしゃいます。今でも応募者のクオリティは年々高まっており、情報発信を開始してから4年が経過した今では、3~4年前にアクシアを知って以来アクシアに入社するためにアクシアの情報を追い続けたりアクシアが求めるスキルを習得するなどして、数年越しで応募するチャンスを狙って、アクシアに入社するためにスキルアップしてくれる人も増えてきました。

ブランディングがなぜ必要なのか?について「他との区別」ができるからだと書きましたが、まさに「他のどの企業でもないアクシアという会社に入りたい」という求職者が増えてくれていることは、他との区別、つまりブランディングが成功したと言っても良い事例ではないでしょうか。

この記事を読んでいただいてブランディングに興味を持たれた方で、自社でもブランディングに挑戦してみたいと少しでも感じた方がいれば、ぜひお話だけでもさせていただければ幸いです。トゥモローゲートのお問合せフォームからお問い合わせいただいても構いませんし、アクシアの採用ブランディングの話についてもう少し聞いてみたいということであれば米村のTwitterアカウントからDMいただく形でも構いません。

ブランディングは自社のみならず、顧客や求職者にもメリットのある取り組みです。ブランディングという一見すると敷居の高そうな、しかし世の中にとって大変有意義な取り組みに興味を持っていただける人が増えることを願っております。

この記事を書いた人

米村歩@日本一残業の少ないIT企業社長
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株式会社アクシア代表取締役社長。大学卒業後、システム開発会社に入社。フリーランスを経て2006年にアクシアを設立。2012年に残業ゼロを断行し現在も継続中で、2017年にはホワイト企業アワードの労働時間削減部門で大賞を受賞した。2021年よりトゥモローゲートに時短社員としてジョイン。メディア運営やIT化を担当している。

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