単純にWebサイトやパンフレットや映像を作って見た目を整えて会社の付加価値を上げるサービスではないというのが大前提です。ではどんなサービスかというと、会社の理念に含まれるミッション、ビジョンに沿った会社づくりのお手伝いをすること。そのために経営理念の設計をして、それに紐づくブランディングを行っています。webサイトやパンフレットを用いてブランドを対外的に発信するアウターブランディングはもちろん社内に理念を浸透させるインナーブランディングも。対外的なアウターブランディングに対してインナーブランディングは人事評価制度や社内制度の設計などその会社が目指すべきビジョンを実現するたの社内体制を整えることです。こちらに関しては詳しく後述しますね。
ブランドをつくるために必要な一連のメカニズムを図解にしたものが表サイトに掲載している「ブランドピラミッド」です。ブランドターゲットとなる顧客、求職者、社員に対して自社をどのように認知(体験)してもらうのか?その認知の積み重ねが「この会社はこういう体験を約束してくれるんだ」というブランドにつながっていきます。一般的にブランディングと聞いてまず注目されがちなのがWHAT(手段)。どんな売り方をしよう?どんな風に感じてもらおう?どんな見せ方をしていこう?これだけでは本質的ではありません。どれだけいいWHAT(手段)を考えたところで土台となるWHY(目的)とHOW(ゴール)がしっかりしていないと強いWHAT(手段)を作り出すことはできないんです。ピラミッドの土台を大きくしていくことが強いブランドづくりにつながるわけですから、最初に頭と時間を使わなければいけないのはこの目的とゴールを明確にするということになるわけです。そのためにまず考えるべきはWHYつまり「なんのために企業経営をするのか」とそれをHOW「どのように体現していくのか」の2点を具体的に言語化していくこと。もう少し分解して説明すると経営理念を構成する要素として原理原則(本質)、原体験、信念、哲学、夢、目標などが挙げられます。トゥモローゲートのミッションは「世の中にきっかけを」ビジョンは「世界一変わった会社で、世界一変わった社員と、世界一変わった仕事をつくる」です。これは創業の時に設定しましたが、僕が企業経営をする理由がこのふたつに詰まっています。「仕事はつまらない」「会社にも行きたくない」学生時代に周りの大人から感じていた仕事のイメージはネガティブそのものでした。でも人生において一番時間を費やすのは仕事の時間です。そんな貴重な時間なんだからせっかくなら面白くしたい。だから「これまでにない変な会社をつくろう!」と思ったのがざっくりとした起業の理由です。多くの会社がホームページなどに経営理念を示しています。ただその経営理念がなぜ生まれたのか?どこを目指しているのか?具体的に語れる会社は少ない。実は僕たちも例外なく創業時に掲げたミッションやビジョンはビジョンマップを設計するまでは語れませんでした。
自分たちは何のために存在していて、何を目指していて、それによって誰にどんな価値を与えるのか。ミッション・ビジョン・バリューを含む経営理念やその会社の今後の目標などを明文化したものがビジョンマップになります。トゥモローゲートがお客様のコーポレートブランディングを手がけるに当たってまずやるのがこのビジョンマップをつくること。社長になぜこの会社をつくろうと思ったのかといった想いや原体験を聞いたり、役員に会社の強みや弱みを聞いたり、社員に仕事のやりがいを聞いたりと経営陣をはじめとする会社の中心メンバーに徹底的なヒアリングをおこないます。そこで集まった情報をもとに「こんな会社づくりをしましょう」という方向性を定めてビジョンマップに落とし込んでいくんです。
会社づくりの方向性をビジョンマップに落とし込んだら次はその方向性を対外的に伝えるためにはどうすればいいのかを考えていきます。これがブランドコンセプト設計です。トゥモローゲートを例にあげると「ようこそ、ブラックな企業へ」というキャッチコピーをまず定めてそのキャッチコピーに沿ってwebサイトや動画、SNSなどで表現し打ち出し方をしています。ビジョンマップが社内向けの約束であり意思表示であるのに対してブランドコンセプトはお客様や求職者やファンに伝わりやすいようにブランドを編集する作業です。
対外的にブランドを伝えるためには一目見ただけで「あの会社だな」とわかってもらえるVI(ビジュアルアイデンティティ)を構築する必要があります。ビジュアルアイデンティティとは企業の特性や独自性が統一されたイメージやデザインのこと。ビジュアルと聞いたら多くの人がすごく派手なデザインを想像しがちなんですがそれは本質的ではありません。もちろん目を引くデザインは大事なんですが、本質的なVI構築をするなら経営理念やコンセプトに沿った形のデザインでないといけないんです。ブランディングの目的はバズることではなく長い時間をかけてお客様、求職者、社員のターゲットに対しての約束を確立すること。そこをクリアした上で根気強く発信することで「このデザインはあの会社だな」と視覚的に認知してもらえるようになります。例えばトゥモローゲートのVIの中心となっているカラーは言わずもがな黒です。「黒い会社」と言われれば少なくない人がトゥモローゲートの名前を思い出してくれると思います。これはブラックな企業を名乗っているからだけではなくサイトからSNSのアイコン画像から何から黒色で統一しているから。これがもしサイトは赤くてSNSのアイコン画像は青くて、なんてことならVI構築は不十分で終わります。
VI構築で定めたデザインイメージを制作物に落としこんでいくのがアウターブランディングになります。デザインルールにのっとった会社のロゴをつくったりwebサイトやクレドをつくったり名刺をつくったりパンフレットや映像もそう。実際に手に残るものにしていくんです。制作物それぞれにそれぞれの役割があるので解説していきます。
webサイトはターゲットとの最初のタッチポイントになります。お客様にしても求職者にしてもその会社のことを調べようと思ったときに最初に辿り着くのがwebサイトになるのでwebは会社の顔とも言ってもいいです。顔に掲載されている情報やメッセージが整理されていなかったらブランディングはいきなりつまづいてしまいます。そうならないために経営理念やVIに沿った発信を粘り強く続けてサイトに訪問してくれた人に会社の思想や世界観を伝えていく。恋愛は「愛してる」と言葉にしないと想いは伝わらないじゃないですか。それと同じで会社が思っていることを言葉にしないといけないわけです。愛される会社になる、共感される会社になるための窓口がwebサイトというわけですね。
紙媒体の特徴はターゲットの手に実際に渡るので訴求力が高いということと、説明会や内定式など訴求できるシーンが多いことが挙げられます。あとはwebサイトではできないさまざまな仕掛けができるのも特徴。たとえばトゥモローゲートではトレーディングカードのようなものや当たりくじ付きのパンフレットなどこれまでいろんな紙媒体をつくってきました。
サイトや紙媒体よりもメッセージが強く伝わるのが動画です。時間あたりの情報量がめちゃくちゃ多いというのもありますしうまくいけばSNSによるバズも狙えるから。動画のニーズはこれからどんどん高まっていきます。現にトゥモローゲートも一年あたりの動画の本数は年々増えっていっています。
ここで紹介した媒体のどれか一つにこだわっただけではブランドメッセージを満足に伝えることはできないということは伝えておきたいかなと。サイトだけでも紙だけでも動画だけでもダメ。効果がないわけではありませんが不十分。動画で知ってくれた人が検索してサイトにきてくれてサイトでさらに興味を持ってくれた人が商談や説明会に来てくれる。ブランドメッセージを通じてコミュニケーションをとって初めて本質的なブランディングが実現できるんです。
いくら対外的にブランドメッセージを発信していても実際に働いている社員が発信内容とズレた行動をしていたらそれは本質的なブランディングではなく、結果としてターゲットとの約束を破ることになり、企業としての成長が止まってしまいます。お客様がそういった状況に陥らないようにトゥモローゲートではさまざまなサービスを提供しています。理念を共有するための全社員をあげてのオフサイトミーティングを企画したり、理念に沿った行動を社員にしてもらうための評価制度を構築したり、休暇や福利厚生を見直す社内制度設計をしたり、お客様によっては理念に沿ったオフィスデザインなども提供してきました。
コーポレートブランドを学生をはじめとする求職者に伝わりやすいカタチに編集していろんなツールを通して発信していくのが採用ブランディングになります。コーポレートブランドはお客様に対してパブリックな印象を与えるためのものなのでカチッとした発信になりがちですが、採用ブランディングは自社に興味がある人もしくはこれから興味を持ってほしい人に限定して発信するためエッジの効いたメッセージを打ち出すことができます。営業自身が売り物だという考え方を持つお客様の採用コンセプトを「自身売買」に設定するなど、かなりトガったコンセプトをこれまで立ててきました。
応募数が少ないのか、応募数は多いけれど欲しい人材の応募がないのかなど採用における課題を明確にするところがスタートです。他にも競合他社の採用活動の傾向など採用にまつわるさまざまな状況をリサーチした上でターゲットの心にささり、その会社にいきたいと思ってもらえるコンセプトを定めていきます。コンセプトが定まったら次は動画、webサイト、パンフレットなどコンセプトを伝える手段を考え、制作を進めていきます。それらと同時にご提供するのが採用コンサルティング。コンセプトに魅力を感じて集まってくれた求職者に対してどのような説明会を行うのか、どのような選考を受けてもらうのかなど採用の成功確率と精度を高めるための施策を考えて実行していきます。プロジェクトが終わった後は実際にどれくらいの成果につながったのかなどの解析をし、必要であれば改善提案もします。
コーポレートブランドに沿った採用ブランディングを展開できるというところは特徴かなと思います。コーポレートブランドはこうで、企業としての課題はこうだから、こんな人材を採用しなければいけない...と一本筋の通った採用を展開することができるんです。特徴をもう一つあげるとするならば他社がやらないような切り口からの採用企画を実施できる点かなと。お客様に提案する企画を社内で決める際には「これまでにない企画か?」「見た人がびっくりする企画か?」を徹底的に考え抜くため自然と他社がやらないような切り口の企画に仕上がっていくんです。
お客様のTwitterのフォロワーやYouTubeチャンネルの登録者数を増やしてSNSでの影響力を高める取り組みです。SNSブランディングはコーポレートブランディングや採用ブランディングを成功させるための手段の一つという位置付けと思ってもらえたらいいかなと。たとえば求人広告を出しても人が集まらない、集まってもすぐに辞めてしまうという課題を抱えている会社の経営者や採用責任者にTwitterで仕事への向き合い方や採用への考え方を発信してもらう。そうすることで選考に進む前からその企業のことが好きでその企業で働きたいと思ってくれている求職者が集まるようになります。SNSでフォローしてくれているということは少なからず興味を持ってくれているということ。興味を持ってくれている状態から始まる採用活動がどれだけ成果が期待できるのかは言わなくてもわかっていただけると思います。トゥモローゲートも以前は求人広告に頼った採用活動をしていましたがSNSを初めてから採用した社員の8割はSNS経由で入社してくれました。もちろん採用広告費は無料。さらにいえば、新規でご契約いただくお客様も8割前後はSNS経由となりました。
最後にSNSをやることのデメリットをお話して終わりにします。一つ目のデメリットは膨大な労力がかかるということです。SNSブランディングをトゥモローゲートに任せてくださったとしても実際に運用するのはお客様ご自身。通常業務にプラスして取り組まなければいけません。次のデメリットは金銭的コスト。特にYouTubeを本格的にやるなら機材の費用や編集の人件費などが必要になります。SNSに共通する炎上リスクもデメリットの一つですが、これに関してはそこまで気にしなくていいかなと。なぜならトゥモローゲートがこれまで会社の経営を揺るがすような炎上はしたことがなく、その理由も「特定の人物を攻撃しない」というルールを定めているからと分かっているからです。今ここであげたデメリットを凌駕するくらいのメリットを受けられるのがSNSブランディングです。会社のファンを増やしたい方々にとってはうってつけのサービスかなと思います。