おはようございます。池田リョウです。
2022年までに「大阪で一番オモシロイ会社」を目指すトゥモローゲート株式会社の役員です。
社内の二大部署のひとつ「意匠制作部」のゼネラルマネージャー(以下GM)をしています。
最近になって「トゥモローゲートの社員は個性がある人が多い」と周囲から聞きはしますが、ちょっとちょっと。個性なんて誰にでもあるやん(冷ややかな目と薄ら笑い)って思いません?
僕は結構そうやって思うタイプで。
だからこそ社員のありのままを伝えられるといいなと思い、勝手に取材をして、勝手にまとめて、勝手にリリースするといういわゆるマネージャーの特権を使った“パワハラ紛い”のことをしています。みんなが感じてる個性なんてこんなものよと。
以前の実験台がこちらの人です。(一人目の餌食)
“デキる風”なデザイナーのウラを晒す4742文字。
これを見て、メンバーの特徴を掴んでくれる求職者の方がいたりで、本人の気持ちとしては計り知れないものがありますが、僕としてはうれしいものです。マネージャーの鏡なのかな?と。
というわけで、本日は二人目の餌食 メンバーをご紹介できれば良いかなと。
それでは早速いきましょう。
INDEX
僕は記事を書くのが遅い。
そして、度重なる「執筆の期日・納品遅れ」の罪から、絶対に足を向けて寝ることができない方がいる。
察していただけると幸いです。
ただし、今日の餌食はこの方ではない。(恐れ多い)
マキギ編集長からの圧力を受け、今回のメンバーは実はすでに決まっているのです。
※僕は書かされている(踊らされている)だけなのです。
ヨシモト…
ヨシモトさん…
ヨミモトさん…
ヨミモノさん…
ん!そうか。
今回のメンバーはトゥモローゲートのクリエイティブ・ディレクター
ヨミモノケイスケ こと、吉本圭輔にしろということか!
司令が来ると、ダラダラしているわけにはいきません。
マキギ編集長からはスピード感が求められるので、僕はヨミモノに速攻でアポを切ります。
急げ、急がないと。。
スケジュールを確保すれば、社内のカレンダーに入れるのがオキテ。
ヨミモノは毎日のディレクション業務で、社内でもかなり忙しい部類の人間。
スケジュールがどうこうに関わらず、勝手にカレンダーに入れておくことが仕事のデキる男。唯一リラックスしているランチの時間にまで、業務として勝手に取材を放り込みます。すべてはマキギ編集長のため。
11/2(火)13:00を取材の日としました。
ココロやさしいヨミモノ。
もう少し下にスクロールしてみましょう。
わかります?
こうやっていつも見られてるんです。
めちゃくちゃ恐ろしいですよね。。
※ホントに仕込んでません
来たる11/2(火)13:00。
僕とヨミモノで「取材」という名のランチセッションが始まりました。
“ヨミモノの本性を暴け”
これが編集長からの指令です。
それでは本編へ行きましょう。
ヨミモノは元水泳選手。
ヨミモノは元パイロット。
ヨミモノは元飛行機のエンジン整備士。
ヨミモノは元心理学者。
ヨミモノは元気象予報士。
ヨミモノは元フレンチレストラン ギャルソン。
ヨミモノは元リクルート。
ヨミモノは元ウエディングプランナー。
ヨミモノは元コピーライター。
ヨミモノは元WEBディレクター。
ヨミモノは元経営者。
ヨミモノは現トゥモローゲートのクリエイティブ・ディレクター。
なんだこれ。どんな経歴?
話を聞けば聞くほどナニモンなのかわからなくなる。
※ 目指していた 職も混在しています。経歴詐称がしたいわけではありません
なんでこんなに多岐にわたる仕事を…と驚き続ける僕に対し、
「憧れるモノなんて、毎日、変わるじゃ、ないですか・・」
と、吐息混じりかつ、冷静にやさしく語りかけられる。
そうだ。これがヨミモノだ。
関わった人は解るであろう、吐息とともに紡ぎ出される名言の応酬。
サ・シ・ス・セ・ソの音で歯のウラに舌を付けてから話すあの感じ。
どんな相手でも変わらない安定したコトバのBPMと繊細なダイナミクス。
15時台のワイドショーに出ているだろうコメンテーター風。
脳内が瞬時に吉本ワールドに汚染される。気づけば夢へ誘われる。
・・・・
・・・・
「憧れるモノなんて、毎日、変わるじゃ、ないですか・・」
ふと、僕は夢の中から我に返った。
目の前ではカレーをゆっくり食べるヨミモノ。
これはレアだ。
カレーすら。スプーンすら。クリエイティブに見えてくるから不思議だ。
しかし、いつからこんな感じになったのだろうか。気になる僕は質問をぶつける。
「ボクも、元から特に才能が、あるわけでは、ないんです・・」
「これまで、いろんなヒトに育てられてひたからこそ、今がある・・」
「だはら、後継を、つふらないと、ひけない・・(だから後継をつくらないといけない)」
ヨミモノのこうした後輩育成のビジョンは、毎日の業務でも確認できる。
“言ってることと、やってることを、一致させる”
ブランディングの根本を仕事でしっかり体現しているのがヨミモノなのだ。
その考えをまとめた記事がこちら。後輩育成に悩んでる方は必見。
ヨミモノが、これまでどんな経験を経てこうなったのか気にならないか?
ルーツを探ることはバンドマン池田(私のこと)としては、とっても大切なことなのだ。
10代は水泳に生きたヨミモノ。北海道に住んでいた関係で、移動は車が当たり前。たまに全国大会で県外へ出るときは飛行機に乗った。
飛行機に乗ると、北海道からは地位も高さもワンランク上にUPした気がしたのと、ただそこにある大きなボディに憧れた。
大会にも出てある程度の結果は出せていた。しかし、こうして長く続けた水泳ではあるが「プロにはなれないよ」と親から言われていた。特に厳しいわけでもなく、どちらかというと“放任主義”の親から出るその言葉には妙に現実を感じさせられた。
“プロと比べた実力” をただ素直に伝えられていたという。
話はそれるが、僕はこれを聞いて勝手に思ったことがある。
これは、ディレクターとして今のヨミモノがよく選考や後輩に行うフィードバックのルーツなのだ。ヨミモノの企画に対するフィードバックは妙にリアルだ。テクニックというよりも「その場所に、あなたの考えたその企画が入ると、周りはどう感じるか」の感想。
感情があるようでない、壁のあるようなないような、どこかで聞いたことがあるようなないような、そんなフワリと硬い意見をぶつけてくるのが特徴だ。建前で言ってるわけではないことだけは伝わる。
話を戻そう。
大きなボディに憧れ、パイロットを目指していたヨミモノ。まずは「飛行機のエンジン」をつくるための製図を学んでいたという。大きく飛行機というくくりでは同じだったが、精密な線を描いたり、細かな計算をしたりはまったく好きになれなかった。ヨミモノは休学しフレンチレストランで働いた。
今となってはクリエイティブ・ディレクターとなっているヨミモノ。「飛行機」と「クリエイティブな仕事」ってなんか共通点あるの?と、僕はふと疑問が出て質問をした。
ちなみに今から書く答えは、ヨミモノから聞いた話そのままの表現だ。
「なんか・・・・」
「なんか空って、自由じゃないですか・・」
「そういう、捉えられない感じが、好きなんです・・」
「カチカチっと計算でハマって、捉えられるものって、苦手なんです・・」
それはまるで佐野元春のように、ロマンチックな言葉選び。(例えが古いか)
「僕らのクリエイティブも、そういう感じじゃ、ないですか・・」
締めはヨミモノの必殺技だ。自分の意見・主張に対して、その場にいる相手を仲間にしながら共感を取りにいく。
ヨミモノの呼吸:イチの型「ぼくらの」だ。
「田中みな実が、好き、です・・」
ヨミモノに今の好きなものは何かを聞いてみた答えだ。
先月はたしか女子アナの誰かだったと思う。
彼の好きなものはその時々によって変わる。昔からずっと愛しているものがないのだ。
「クリエイティブ系のひとって、なんかみんなそういうのあるじゃないすか・・」
吐息混じりに嘆くその姿も、どこの角度から見ても、どこか創造的である。
「僕は常日頃、好きなものや、憧れるものが、変わるんです・・」
「20代の頃は、ドラマHEROを観て、弁護士に憧れました・・」
「30代の頃は、ドラマCODE BLUEを観て、医者に憧れました・・」
「少し前は、ドラマリーガルハイを観て・・」
だんだんと、ただのドラマ好きのおっさんやないかと思っていると、
「日々、移り変わる毎日で、たったひとつのものに絞るなんて、到底無理じゃないすか・・」
また出た、名言製造機。さすがコピーライター。
そうなんです。なんだって一緒で「好きなものをひとつに絞ることなんて意味あるの?」とよく思う僕には非常に刺さる言葉。わかってる!ターゲットをわかってる!
僕は心躍る気持ちを隠すように、すこし前のめりに質問した。
「なんで、なんでそんなにロマンチックな表現ができるの?」
ヨミモノの企画やコピーは妙にロマンチックだ。彼の強みはここにある。
ただ無骨に素直に表現するだけではなく、どこか空想的で情緒的。アウトプットではビジネスやメイクマネーの匂いを感じることが一切ない。だからこそ受け手は自分ごとに感じられるのだろう。しかし、それはなぜか??
ルーツは単純だった。
ヨミモノは20代でウエディング系のプランナーとして仕事をしていた。そこで培った愛やロマン・妄想なんかが、どんな企画にもちょうどいいエモさで入ってきているのだ。ウエディング系の分厚い雑誌のページ編集を任されていたヨミモノは、そこでプランニングとデザインを学んでいた。
今でもそこでの男女の恋・愛模様が、企画立案の奥底に君臨しているのだ。
見えてきたぞ。やっとヨミモノの正体が見えてきた。
実は社内でも、本性と素性と嗜好が不透明なヨミモノ。ここがチャンスとばかりに僕は質問を重ねた。
「尊敬している人っているの?」
ヨミモノはすこし考える時間が必要なとき“質問を繰り返す”というクセを僕は知っている。
言葉を繰り返すその時間に「ムムム…」と答えを考えている。そうだ、僕は今すこしだけフトコロに潜り込んでいるのだ。ヨミモノは警戒心を持ちながら答えている。
「尊敬している、人、ですか?・・・」(質問を繰り返すヨミモノ)
そうだ。仕事中、打ち合わせ中、ふとした雑談時、ヨミモノの口から常日頃に出てくる「師匠」という言葉。これが誰なのかはトゥモローゲートのメンバーもよく知らないのだ。
「尊敬する師匠は、3人、いてます・・・」
「ひとりは、前職時代の、クリエイティブ・ディレクター・・・」
「ひとりは、前職時代の、コピーライター・・・」
「ひとりは、養成講座、に通っていた時代の、講師・・・」
いつもの吐息は少し控えめになっている。
若いころに勤めていた会社では、ある程度すき勝手にできていた。しかし、前職の会社では社内の先輩クリエイターに出鼻をくじかれたという。
外部ブレーンとの関わりが多い会社だったので、各方面へのクリエイティブのアンテナ、打ち合わせをするときの独特の言語、規模感や実績のレベル感までを合わせないと到底仕事にすら、さらには会話にすらならなかった。うかうかなんてしてられなかった、と話す。
ヨミモノは普段の業務の延長でもクリエイティブを挿入してくる。
・ふとしたMTGでの突然の気合い入った提案資料
・チーム会議におけるゲーム感
・サプライズでの無駄な高クオリティ
「普段の仕事をいかにクリエイティブにするか」も、これまでに教えられてきたこと。掃除をいかにクリエイティブにするか。どれだけいつもと違う掃除の流れを考えられるか。
例えば、前日仕事が遅いひとを把握していたら、机に手紙(メッセージ)を置いておくだけでその人の1日は変わる。キレイな花を植えてみるだけで通った人の気持ちは変わる。そういうことからクリエイティブって始まるんだよと、そういうところで周囲に自分の考えていることを魅せて(感じさせて)いくこともできるんだよと。そんなことを学んできたようだ。
核心に触れてきたところで、僕は最後の質問をした
「トゥモローゲートって、これからどうしていきたいと思う?」
「僕は、クリエイティブ業界の、安西センセイに、なりたいんです・・・」
「だから、近い未来、東京に、行きたいと、考えています・・・」
「最前線で戦い、僕らの実績が強くなって、実績に人が集まり、会社が大きくなってく・・・」
「すごい人たちが、勝手にここに集いたくなる、そんな会社にしたいと、思ってます・・・」
やさしく穏やかな口調で、トゥモローゲートのクリエイティブを先導し、教育には説得力を持たせる言葉のチカラを持ったヨミモノ。
取材に使った約55分間。
それはまるでディレクターのマインド養成講座のようだった。
彼のもとで働いてみませんか?
ディレクター、募集中。
(今回、マキギ編集長から言い渡された司令は実はこれな)