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経営理念とは一体何でしょうか。
経営理念とは、企業が存在する理由や、活動を通して提供したい価値、実現したいビジョンを凝縮して言葉にしたものです。単なる飾り文句ではありません。この言葉は、企業の意思決定の基準となり、働くメンバーの行動指針として機能し、企業の一体感を醸成する非常に重要なものです。
日本の名だたる企業もそれぞれ経営理念を掲げ、それに沿った事業や挑戦を続けています。今回のブログではそんな有名企業の事例を通して、経営理念の必要性を学んでいきたいと思います。
経営には理念が大切だというけれど、どう考えればいいのか、どう定めればいいのかわからない。自社に理念はあるけれど、メンバーがイマイチ理解していない。そんな経営者の方々にとって有益な記事にしたいと思います。
※企業様によっては「企業理念」「ミッション」「ステートメント」などと呼んでいる場合がございますが、この記事では「経営理念」として解説させていただきます。
国内外に17,000以上の店舗を展開するショッピングモール「イオン」。その運営会社「イオン株式会社」が「イオンの基本理念」と題してホームページで紹介されている言葉がこちらです。
▼基本理念の一部
『お客さまを原点に平和を追求し、人間を尊重し、地域社会に貢献する。』
イオンは、小売業が平和産業であり、人間産業であり、地域産業であると信じ、その使命を果たす企業集団として永続するために、お客さまを原点に絶えず革新し続けてゆきます。(引用:イオングループ)
中でも着目したいのが「平和を追求」や「平和産業」に見られる「平和」というキーワードです。由来や背景を調べてみると、戦後に社長を務め、現在でも名誉会長兼相談役を務める岡田卓也氏の原体験がルーツにあることがわかってきました。
第二次世界大戦の影響で店舗を消失した岡田屋(現在のイオン)。終戦の翌年に営業を再開し、大売り出しを実施した際、チラシを握りしめたお客様が「やっと平和になりましたね。」と涙を流したそう。その光景を見た岡田氏は「小売業は平和産業だ」という考えを持つようになり、やがて経営理念の一部に採用されたといいます。
スーパーマーケットやディスカウントストアで小売業を営みながら、ヘルス&ウェルネス事業、金融事業、地域活性化やSDGsへの取り組みなどさまざまな活動を行うのは、「平和産業」という理念が根っこにあるからだと分析します。経営者の原体験が今でも理念に生きている。素敵な事例ですね。
ユニクロを展開するファーストリテイリングは「ステートメント」「ミッション」「価値観」「行動規範」などに分けて理念を定義しています。その中でも今回はこの言葉に着目。テレビCMなどで目にしたことがあるかと思います。
▼ステートメント
「服を変え、常識を変え、世界を変えていく」
▼ミッション
・本当に良い服、今までにない新しい価値を持つ服を創造し、世界中のあらゆる人々に、良い服を着る喜び、幸せ、満足を提供します。
・独自の企業活動を通じて人々の暮らしの充実に貢献し、社会との調和ある発展を目指します。(引用:ファーストリテイリング)
「常識を変える」や「世界を変える」という壮大は表現は、掲げる企業によって“ありきたり”と思われる可能性もあります。しかし、ファーストリテイリングであれば、違和感がないどころか“ふさわしい”とさえ思えます。同じ言葉でも、規模、サービス内容、フェーズによって受け取られ方は違うという良い例ですね。
ここでいう「世界」というのは、「世の中」ではなく文字通り「世界」だということがミッションを見ればわかります。ここには、国内市場だけでは生き残っていけないというある種の危機感や、従業員をはじめとするステークホルダーのモチベーションをあげるという狙いもあったのではないかと想像します。
これほど壮大な企業が、これ以上ない壮大な理念を掲げていれば、採用面でも大きな効果が期待できるのではないでしょうか。「世界を変える」と宣言している会社が、本当に「世界を変えられるほどの力」を持っている。その一員として働けるかもしれない。ファーストリテイリングを志望する学生はそのようなワクワクを感じているはずです。
経営理念にある1つの言葉が、さまざまなシーンで効果を発揮する好例です。
東京ディズニーランドや東京ディズニーシーの運営会社オリエンタルランド。エンタメ業界を代表する企業は、サービスだけでなく、社内に向けた理念という点でもとても力を入れていることが見てとれます。
▼企業使命
自由でみずみずしい発想を原動力に
すばらしい夢と感動
ひととしての喜び
そしてやすらぎを提供します。(引用:オリエンタルランド)
企業使命と題して紹介されているこの言葉。「みずみずしい発想」「夢と感動」「ひととしての喜び」「やすらぎ」これらを見た多くの方が「ディズニーらしい理念だなあ」と感じたのではないでしょうか。皆様が持つイメージと実態が一致しているということです。ブランドとしてこれ以上ない好例です。
言葉の表現として注目したいのは、随所にひらがなを使用されている点です。多くの子どもに愛される会社でありサービスだからこそ、あえて、やわらかい印象のひらがなを使用されているのだと予想します。細かい点ではありますが、こういったこだわりが、“その企業らしい経営理念”には必要不可欠です。
ディズニーランドは他にも「夢と魔法の王国」という秀逸なコンセプトを掲げるなど、言葉の面にもこだわっている組織です。全世界を席巻するエンターテイメントになったゆえんの一つに、経営理念やコンセプトをはじめとする「言葉」の力は欠かせなかったのではないかと思います。
つづいては、SNSサービス「LINE」の運営会社であるLINE株式会社。
▼VISION
Life on LINE(引用:LINE)
“24時間365日生活のすべてを支えるプラットフォームになる”という想いが込められています。私も含め多くの人はLINEなしでは生活ができない…言っても過言ではない状態です。と考えると、特性やフェーズにマッチした素晴らしい理念だと感じます。
LINEは2011年の東日本大震災で通信インフラが大きく影響を受けたのを見て、急ピッチで開発されたという歴史があります。そのためLINEの根底には「人と人をつなぐ」という強い使命感があると言われており、VISION『Life on LINE』という言葉にも歴史的背景や使命感が強く込められていることがわかります。
また、サービス領域という点でもこのVISIONを分析することができます。LINEは今でも単なるメッセンジャーアプリではなく、決済、ニュース、ショッピング、音楽などさまざまな機能を有しており、まさに生活インフラとしての地位を確立しつつあるんですね。掲げている理念にしっかり沿った事業展開をしていることがわかります。
▼経営理念
不易流行(引用:KADOKAWA)
出版を皮切りに、映画、アニメ、ゲームなどさまざまなエンタメコンテンツを手掛けているKADOKAWA。経営理念には“いつまでも変化しない本質的なものを忘れない中にも、新しく変化を重ねているものを取り入れていく”という意味のある「不易流行」という言葉を掲げています。
KADOKAWAが打ち出しているコンテンツは、古典的な文学を現代風にアレンジした書籍や、伝統的なテーマに沿ってつくられた映画など、歴史のあるものと最新のものを融合させた作品が多く見られます。まさに「不易流行」が踏襲されていますよね。
コピーライティングの視点で見てみると、「不易流行」というフレーズは独特かつ目や耳に残るシャープな言葉です。それでいてKADOKAWAらしさも存分に込められています。結果として他者との差別化にもつながっていますね。端的でわかりやすいし覚えやすい。それでいてその企業にしか言えない表現になっている。秀逸な経営理念だと感じます。
日清食品は独特な理念を掲げている会社です。
▼日清食品の経営理念
ミッション①食足世平「食が足りてこそ世の中が平和になる」
ミッション②食創為世「世の中のために食を創造する」
ミッション③美健賢食「美しく健康な身体は賢い食生活から」
ミッション④食為聖職「食の仕事は聖職である」(引用:日清食品グループ)
「食」という1つの軸から4つのミッションを掲げています。
①食足世平は、創業者である安藤百福さんが、終戦後に食糧難に苦しむ日本を目の当たりにして感じたことが起源だそうです。“苦しむ人の助けになりたい”想いからあのカップラーメンを開発しました。現在でもこの経営理念を掲げられているのは、当時の想いを忘れないという意志があるからではないかと分析します。
②食創為世には、今までにない革新的な商品を生み出してきた日清食品のチャレンジ精神が。
③美健賢食には、ただ美味しいだけではない身体にやさしい食材を使用するという方針が。
④食為聖職には、「食」が持つ本当の価値や役割を痛感しているからこそ「聖職」という言葉で食関係で働く人への誠意が、それぞれ込められているかと思います。
創業者が、目にした苦難を解決するために踏み出した小さな一歩が、今や日本のみならず世界の食文化を支えるまでに成長した。その過程には不変の経営理念があった。まるでドラマのようなストーリーですね。
自動車メーカーのHondaは基本理念の一つに「三つの喜び」という言葉を定義しています。それがこちら。
「買う喜び」
「売る喜び」
「創る喜び」(引用:Honda)
1951年、Hondaの社内報『ホンダ月報』に掲載されたのが初出だったそう。
(引用:Honda)
時代に合わせてニュアンスや表現が微調整されたものが現在の理念に掲げられています。
買う喜び
Hondaの商品やサービスを通じて、お客様の満足にとどまらない、共鳴や感動を覚えていただくことです。
売る喜び
価値ある商品と心のこもった応対・サービスで得られたお客様との信頼関係により、販売やサービスに携わる人が、誇りと喜びを持つことができるということです。
創る喜び
お客様や販売店様に喜んでいただくために、その期待を上回る価値の高い商品やサービスをつくり出すことです。
僕が注目したのが2つ目の「売る喜び」。戦後10年も経っていない頃から、お客様だけでなく、自社の販売やサービスに携わる人まで大切にしている文化が読み取れます。“社員を大切にしない会社は長続きしない”という風潮は、今でこそ浸透してきている印象ですが、当時からそれを大切にしていた事実が興味深いです。
Hondaが長きにわたって日本を代表する企業であり続けているのは、この社員を大切にする文化があったからではないかと推測します。
(引用:dentsu)
広告代理店の電通グループは2021年にビジョンやバリューなどの理念を刷新しました。そこで打ち出したのが、新しいタグライン「an invitation to the never before.」です。直訳すると「これまでにないものへの招待状」になります。
1901年の設立以来、日本の広告業界を引っ張ってきた電通。ひとえに「広告」といっても届ける手段はさまざまで、新聞、ラジオ、テレビ、ネットなど多くの変遷を繰り返してきました。そんな激動の中でも100年以上トップランナーでいるのは、時代に合わせた変化をし、「これまでにないもの」を生み出してきたからでしょう。
また近年の電通は広告という枠にとどまらず、ビジネス開発やマーケティングなど多岐にわたる事業を展開しています。事業領域という点でも「これまでにないもの」にチャレンジを続けているんですね。2021年に理念を刷新したのはこういった事業戦略的な視点も大きく影響しているのではないかと思います。
最後に、コピーライティングという視点。「これまでにないものへの招待状」。素敵ですよね。「これまでにないものを提供する!」「あたらしい世界を切り拓く!」といった野望じみた言葉ではなく、“あくまで自分たちは世の中や企業や事業をサポートする役割だ”という矜持のようなものを感じます。
(引用:サイバーエージェント)
『21世紀を代表する会社を創る。』
1998年に設立されたサイバーエージェント。
創業からしばらくは広告代理業を軸に展開し、その後、ブログプラットフォーム、ソーシャルゲーム、動画配信サービスなど事業領域を拡大してきました。AbemaTVのように新しいメディアをけんいんするサービスも生み出しています。
「21世紀を代表する会社を創る。」という理念は、創業者であり、現在も代表を務める藤田晋氏が掲げた言葉です。少人数のベンチャー企業だった頃から掲げていたそう。当時からおよそ25年。時価総額日本トップクラスにまで成長している様子を見ると、理念が実現される未来もそう遠くないのでは?と思えますよね。
社会のため、世の中のため、誰かのため…というようなメッセージを発信する会社が多い中、自社の野望が込められたメッセージを前面に発信しているところにサイバーエージェントの文化や強さを感じます。若いエネルギーをもった会社であることが伝わりますし、だからこそ革新的なサービスを次々と生み出せるのだと思います。
『水と生きる』
サントリーグループはコーポレートメッセージとして「水と生きる」という言葉を掲げています。ホームページでは以下のような解説文と共に紹介されています。
自然と水の恵みに生かされる企業として、貴重な水資源を守ること。さまざまな企業活動を通じて社会に潤いをもたらし、社会にとっての水であること。社員一人ひとりが水のように自在にしなやかに挑戦できる会社であること。「人間の生命の輝き」をめざす想いを、「水」に 託して伝えるメッセージです。
1899年に大阪で創業されたサントリーは、日本初のウィスキー「白札」を製造し世の中に知られるようになりました。ウイスキーの製造過程で使用される水は品質の良さが重要視されます。サントリーはその後も「山崎」や「白州」といった名ウイスキーを輩出。こういった背景から「水の恵みに生かされている」という考えに至ったのではないかと思います。
またサントリーはウィスキーに加えてビール、ワイン、ソフトドリンクなどさまざまな飲料事業も展開しています。共通するのは「水」が重要な役割を果たす製品だということ。さらに近年では水源地域での森林保全活動にも注力するなど、「水」を軸に活動の範囲を広げています。
『水と生きる』
背景を知った後にこの言葉を見てみると、より深みを感じます。「水を活かす」や「水で世界を変える」という自社軸の言葉ではなく、“水に生かされた企業だからこそ、これからも水と生きていく”というある種の謙虚さみたいなものも感じられて、とても共感が持てる言葉だと感じます。
世界的なビック企業はどのような理念を掲げているのでしょうか。Googleは「10の事実」と題した、自社の社員に言い聞かせるような言葉を策定しています。
1.ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。
2.1つのことをとことん極めてうまくやるのが一番。
3.遅いより速いほうがいい。
4.ウェブ上の民主主義は機能する。
5.情報を探したくなるのはパソコンの前にいるときだけではない。
6.悪事を働かなくてもお金は稼げる。
7.世の中にはまだまだ情報があふれている。
8.情報のニーズはすべての国境を越える。
9.スーツがなくても真剣に仕事はできる。
10.「すばらしい」では足りない。
1つひとつの定義が明確で、かつGoogleの力強さ、したたかさ、歴史、実績などが強烈にイメージさせられます。中でも特に印象に残った項目を3つピックアップしてみます。
1.ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。
「圧倒的顧客主義」なGoogleの姿勢が凝縮されたような一文ですね。社員満足度を優先するか?顧客満足度を優先するか?という議論は経営の現場でよく交わされますが、Googleは顧客を優先する考えだけでなく、顧客を優先することが他の全てのことにいい効果を与えると言い切っています。僕がGoogleの従業員だと仮定した場合、この言葉を見ると「誰のために仕事をすればいいのか」が明確で、努力しやすいなあと思いました。
10.「すばらしい」では足りない。
こちらもインパクトのある言葉です。歴史の残るほどのスピードで成長し、歴史の残る大企業となったGoogleの、快進撃の理由が詰まっているなと感じました。「すごい」でも「すばらしい」でもない。顧客の想像を超えるような価値提供をするんだ。そんな高い視座で仕事を続けてきたGoogleだから掲げられる、力強い理念です。
Google無しで生きろ!と言われたどう思いますか?ゾッとする人が多いはずです。僕もそうです。仕事でもプライベートでも助けてもらっているからです。そんな、生活インフラといっても過言ではないサービスに成長できたゆえんが、経営理念という言葉からも垣間見ることができますね。
情報革命で人々を幸せに
ソフトバンク株式会社および子会社は、ソフトバンクグループ共通の経営理念である「情報革命で人々を幸せに」という考え方の下、創業以来一貫して、情報革命を通じた人類と社会への貢献を推進しています。
ソフトバンクグループは、米国留学中にマイクロチップの可能性を感じ、パソコンの時代が来ると確信した孫正義氏が、1981年に『株式会社日本ソフトバンク』を設立したところからはじまりました。
パソコンのソフトウェアを日本全国へ流通させる事業をスタート。「ソフトウェアの銀行(バンク)のような存在になる」という志が社名の由来で、その志の通り情報化社会をリードしてきた会社です。
▼ソフトバンクグループの主な実績(沿革より一部抜粋)
・米国Yahoo! Inc. との共同出資で日本法人ヤフー株式会社を設立
・東京証券取引所市場第一部へ上場
・ボーダフォン株式会社の株式を取得して子会社化、移動通信事業へ参入(モバイル)
・ソフトバンクモバイル株式会社が日本で初めて「iPhone 3G」を発売
・世界初の感情認識パーソナルロボット「Pepper」誕生
ほんの一部を抜粋しただけですが、情報化社会に与えたインパクトや貢献度はあえて言うまでもありません。「情報革命で人々を幸せに」という言葉に見合った、と言うとおこがましいですが、壮大な理念に負けない実績を残されているところに、ソフトバンクグループの強さを感じることができます。
これは、「激安の殿堂」で知られるドン・キホーテの運営会社PPIHグループの企業原理。「顧客最優先主義」という言葉は、ドン・キホーテに行ったことがある人であれば、ドン・キホーテの魅力やスタンスが見事に表現されていることがわかると思います。
理念の説明文には「常に「我が店が何によって生かされているのか?」を自問自答し、「顧客最優先主義を愚直なまでに突き詰める」」という言葉があります。PPIHグループには年間約6.5億人が来店し、第一号店の開店以来、増収増益記録を途切れさせたことがありません。驚異的な記録を支えるのが顧客最優先主義というわけです。
(PPIHグループが考える顧客最優先主義)
さらにPPIHグループは、「顧客最優先主義」を体現するために必要な6つの経営理念を下記のように定めています。
第一条:高い志とモラルに裏づけられた、無私で真正直な商売に徹する
第二条:いつの時代も、ワクワク・ドキドキする、驚安商品がある買い場を構築する
第三条:現場に大胆な権限委譲をはかり、常に適材適所を見直す
第四条:変化対応と創造的破壊を是とし、安定志向と予定調和を排する
第五条:果敢な挑戦の手を緩めず、かつ現実を直視した速やかな撤退を恐れない
第六条:浮利を追わず、中核となる得意事業をとことん突き詰める
「真正直な商売」「ワクワク・ドキドキ」「適材適所を見直す」「変化対応と創造的破壊」…。外部の人間でもその意味や背景を想像でき、ワクワクする言葉ですよね。僕たちがドン・キホーテに対して抱くイメージは、こういった原理や理念から生まれているのだと思います。
タカシマヤグループは、多くの方がご存知の百貨店業を核としつつ、商業開発業、金融業、建装業、レストラン業といった分野にも事業展開を進めています。これらはすべて大規模ビジネスであため、仕組み化を重視しているのではないかと想像していましたが、実際には「いつも、人から。」にある「人」が根底にあるそうです。
「人を信じ、人を愛し、人につくす」
この言葉は、「いつも、人から。」の説明文にある言葉。
顧客だけでなく、社員や採用を検討している方々に対しても、すべての活動の根底に「人」があるという信条のもとで様々な取り組みを行われています。タカシマヤグループは、この経営理念をただ掲げるにとどまらず、あらゆる経営活動を具体的に実践していることで、ブランドを強固なものに育てているのだと思います。
私たちは“みんなと暮らすマチ”を大切にします。
単に、生活を助ける便利な店舗を運営するだけでなく、店舗や、店舗を通して提供する価値が、地域コミュニティの一部としての役割を果たすことを目指しているローソン。目の前の顧客に加えて地域のニーズにも応え、地域住民との関係を深めることで経営理念を体現し、愛され続けるブランドを志しているのではないでしょうか。
また、都市部だけでなく、地方においても日常生活に密接に関わるサービスを提供していくという意図も感じられます。地域密着を進める取り組みとして代表的なのは、全国各地の自治体と「包括協定」を結び、その街の活性化や“マ住みやすい環境づくり”につながる事業を、各自治体と協働して行っている点です。
地域に密着した店舗の運営や、地域の食材を活かした商品の開発、福祉・子育て支援、観光振興など、さまざまな地域貢献活動を積極的に行っています。日本各地に広がる“ローソンネットワーク”の力で地域を盛り上げています。
先ほど紹介したタカシマヤグループ同様、経営理念を掲げるだけでなく、それに沿った事業や取り組みを行なっている点が、揺るぎないブランド形成につながっているのだと思います。
経営理念とは、企業が存在する理由、提供する価値、実現したいビジョンなどを凝縮したもの。たった数文字、十数文字の言葉が企業の命運を左右する。と言っても過言ではないことを、このブログを通して感じていただけたのではないかと思います。
僕たちトゥモローゲートは経営理念の策定から浸透、それに紐づいたアウトプットまで一貫して担えるブランディング会社です。経営理念に関する悩みを抱えている方がいらっしゃいましたら、ぜひ気軽にご相談ください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!