生成AIを使いこなすクリエイターは、プロジェクトの輪を乱すかもしれない話。

生成AIの登場で、デザイナーが出来ることの幅や、生産性を上げるチャンスが広がりました。私自身、写真の加工をはじめ、いろんな業務で生成AIに助けられています。

今回は、そんな生成AIを使いこなすデザイナーはプロジェクトの輪を乱すかもしれないという話です。生成AIは間違いなく必要で、活用しない人は取り残されるレベルで大切なものですが、“活用方法”には注意が必要だと思います。

「最悪、生成AIで調整すればいいでしょ」というマインドに陥ってはいけません。

実務で考えられる例をあげてみます。

生成AIは、写真や画像の加工にとっても便利です。写り込んでしまった余計なものは簡単に消せます。お肌や髪の毛の加工も、シンプルなものであれば数秒で完了できます。

その技術自体は大いに活用すべきですが、その技術にかまけて、「写真のクオリティが低くても、AIがあるから加工でなんとかなるっしょ」というマインドに陥ってしまわないようにしましょう。

「最悪、生成AIがあれば…」というマインドは、他の工程のクリエイターにとって悪影響です。

AIがまとめてくれるから、議事録はざっくりでいいだろう。
AIが消してくれるから、余計なものが写り込んでもいいだろう。
AIがコードを出してくれるから、コーディングしにくいデザインでもいいだろう。

人間は、弱い生き物だと思います。便利で楽できる方法があると、多方面への配慮を忘れて、目の前の“利益”を優先してしまうところが、どうしてもあると思います。

生成AIは、あまりにも便利だからこそ、“楽したい欲望”も湧きやすいです。その欲に負けてしまうと、プロジェクトメンバーに迷惑をかけてしまい、最悪プロジェクトの輪を乱すと認定され、重宝されなくなるかもしれません。

生成AIだけじゃない。配慮ができるクリエイターが、プロジェクトでは重宝されるはずです。

生成AIに限らず、プロジェクトでは

・コピーライターがなんとかしてくれるからワイヤーフレームはこれくらいでいいや
・デザイナーがなんとかしてくれるから細かい誤字脱字があってもいいや
・エンジニアがなんとかしてくれるからUIはちょっとだけ妥協しちゃおう

こんな感じで、「他責」になってしまうことも全くないとは言えません。

悪気がある…というわけではなく、忙しくて余裕がなかったり、メンタル的に落ち込んでいたりすると、「これくらいでいいや」が顔を出します。むしろ信頼しているからこそ…みたいなケースもあり、意外とややこしいです。

そういうときグッと踏ん張って、どんな時でも他のメンバーへの配慮を忘れずモノづくりができるクリエイターは、プロジェクトで重宝されると思います。

逆に、いくらスキルが高くてもこの配慮がゼロだと、重宝されません。プロジェクトメンバーで定めた方向性からズレてしまったり、コミュニケーションが疎かになり、プロジェクトトの輪を乱しかねません。

普段、プロジェクトで感じていることを、生成AIをきっかけにさらに深く考えたので、ブログに残してみました。以上、『生成AIを使いこなすクリエイターは、プロジェクトの輪を乱すかもしれない話。』でした!

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