兄弟同じ会社で揉めないの?100回聞かれた質問に答えてみます。

みなさん、久しぶりにブログを書きます。西崎隼平です。兄弟で同じ仕事をしているとかれこれ100回以上聞かれたののがこれ。

「兄弟で会社やっていて揉めないの?」

これやっぱり気になるみたいですね。

僕も他の会社の方が親子だったり兄弟だったりで経営していると気になりますから。親族経営は揉める!みたいな話もよく聞きますし。聞かれて嫌な質問じゃないですし、めちゃくちゃ聞かれるので慣れっこですが、今回ちゃんと文章に起こしてみようかと思いましてブログを書くことになりました。

血縁のある人と仕事をしている人、もしくは経営陣が親子経営、兄弟経営の会社で働いている方、とにかく興味があるという方。ぜひ見てみてください。生々しく書きます。

兄が創業した会社に役員としているのが僕

トゥモローゲートは一緒に創業したわけではなく、もともと兄が15年前に立ち上げた会社。僕は8年前に中途入社で入りました。 今は企業ブランディングをメインとしていますが、当時の主軸は採用のブランディング。不動産業界で働いていた僕にとっては全くの未経験からのスタートでした。

入社当初は完全にプレイヤーとして入ったのですが、入社して半年で当時のマネージャーが独立することに。それによって兄がまたマネージャーとなる話が出ていました。でもそれだと会社は進歩せず後退してしまうため、自分がマネジメントを買って出ました。(やったこともないのに。)

前職は外資だったのもあり、マネジメントなどなくほぼ全員一匹狼の営業。でもこの会社に入ったときの自分の最初のミッションは「兄を暇にすること」だったので、逆戻りする状況がたまらなく嫌だったんですね。

そのため後先考えずに名乗りを上げることになり、今に至ります。

兄弟でビジネスやってると、結論、普通に揉める

僕にとっての仕事って、適当にやって終わりってもんじゃないので、どうしても熱くなってしまいます。そうなると普通に兄弟で揉めます。当然のように意見の衝突は避けられないですし。家族であれど、個々の考え方や価値観が違うってのがあるんでしょうね

特に会社の方針や戦略については、兄は社長で僕は営業企画部門の責任者という異なる視点から議論になりますから普通に意見がぶつかります。また、兄弟だからこそ揉める、っていうのも全然あります。お互い遠慮なく言えてしまうからってのが主な要因です。

それでも比較的うまくビジネスを回せているのかなという理由には、いくつかの要素があります。

1つ目は、兄弟の性格が正反対であることがです。性格が違うので、互いに補完し合う関係が築けているのかなと。兄はリスクを取って大胆に進むタイプで、僕は慎重に事を進めるタイプ。こうしたバランスが経営にも多少良い影響を与えているかなと思います。

2つ目は、お互いにリスペクトを持っているということ。これもすごく大事なことかと思います。リスペクトがあるからこそ、意見が分かれた際にも感情的になりすぎず冷静に話し合う事が出来るのだと思います。

3つ目は、兄弟間のコミュニケーションを非常に密にとっているということ。日常的に経営判断の「すり合わせ」はかなりやってます。社長である兄と会社で一番コミュニケーションをとっているのはおそらく自分ではないかなと思うくらいに頻繁に意見交換、確認をしています。誤解があったり軋轢が生まれた場合でも放置することは絶対にせず、即話す場を設けていますので、早い段階で解決しています。

4つ目、それは最終的な意思決定者は兄であり、自分はあくまで会社に後から参加した存在であるという事への意識です。よく「会社は一緒に創業したのですか?」と聞かれることも多いのですが、あくまで僕は中途入社。普通に一般のメンバーとしてジョインしてそこからマネジメントにも携わるようになりました。そんな背景があるからこそ、勘違いして兄と経営判断という領域で対等だというような意志は持たないように気を付けています。

こんなところが大きな要素かなと思うのですが、今日はこれに至った経緯も含めてお話ししたいと思います。

そもそもこれまでどういう関係だったのか

幼少期の兄弟関係は、よく言えば「ジャイアンとのび太」のようなもの。兄が決断して、弟がそれに従うという力関係が常にありました。兄はめちゃくちゃ可愛がっていた、と言っていますが、僕にとっては「俺の物は俺の物、お前の物も俺の物」みたいな印象が強かったです苦笑

兄弟ってどこもそうじゃないのと勝手に想像しているのですが、先に書いたように性格は真逆に育つんです。兄がよく破天荒な決断や行動をしていて親に怒られているのを見ていたので、僕はどちらかというと要領良く、聞き分け良く育ちました。

周りの顔色見ながら選択する感じ。兄は全くと言っていいほど周りの顔色を気にしないタイプで自分が「やりたい」と思うことを意地でも貫くタイプ。今の性格が真逆な感じもその頃の経験や感じていたことが理由かもしれません。

でも、自分が大学生のころに関係が大きく変わります。

そのころには自分が持っていないものを持っている兄へのリスペクトが既にありました。さらに兄が起業したことで、自分の苦手とするリスクを抱えながらも自分の道を突き進む選択にさらにリスペクトが強くなったのを覚えています。約10年ほど勤めた会社⁨⁩の退職を決意したときにトゥモローゲートに誘われたときは嬉しかったですね。

入社する際には「弟だから」という理由で優遇したりせず、使えないと思ったらすぐにクビを切ってくれて構わないと兄に言いました。これ言うとすごくカッコよく聞こえるのですが、これは僕のアイデンティティの一つなんですよね。

誰かに頼られるのが好きで、逆に言うとがっかりされるのを極端に嫌う性格。なのでがっかりされているのに仕方なく面倒見られているとかたまらなく嫌。前職でもその考えがあったので、成果を出して自分の居場所を作る、必要だと思われる存在になる、そんな意識は昔から高かった気がします。

そう考えると幼少期から周りの顔を気にしてきた僕の根っこからの性格なんだと思います。

でもそれは入社する僕側のスタンスで、当時いたメンバーは当然「弟が来た」というスタンスになります。なので入社して当初の僕のミッションは「結果を出して半年でみんなに認めされる」ということでした。そうやっているうちに周りのメンバーも「社長の弟」という見方から徐々に変化していくのを感じました。

それなりに仕事が覚えてきた時、次の僕のミッションは「社長を暇にすること」でした。

僕は自分の自由にしていい状態になると何もしたくないタイプ。だから社長には絶対に向きません。逆に兄は自分の自由にしていい状態になるとすぐにこれやりたい、あれやりたいが出てきてそ手に入れずには入れないタイプです。

それなのに、入社したばかりのトゥモローゲートでは仕事の7割を兄が獲得している状態でした。それを1年で全部奪い取り、暇にして新しいことを考えてもらう時間を作る必要があると思ったんです。

何度も言いますが僕は元々一緒に起業したわけではなく、あくまで中途入社。お金をもらって働かせてもらっているので意地でもその価値を発揮したいと思って必死でやっていました。

そこから結果がついてきて兄がクライアントワークをほぼやらくて良くなった時に始めたのがtwitter(今のX)でした。最初は「なんでtwitter??」と思っていましたが、あれよあれよとフォロワー数が増え、そこから採用が決まりだし、お客さんの問い合わせにも繋がっていく様を見て、ほんとにすごいなと思いました。

「経営者は暇であるべきだ」これは自分の持論ですが、今でも常に思っていることです。

実際に揉める時はどんな時で、どう対処しているのか

顔色伺うくせに妙に頑固なところが僕の悪いところで、納得できないことをそのままにはしておけないタイプなんです。だからこそ、役員でのミーティングでも納得いかなかったらぶつかりあうこともありますし、兄弟だからこそ遠慮のない物言いをしてしまってヒートアップすることもあります。

そういう事があってもお互いにコミュニケーションを諦めないからこそいい関係が継続できているのかなと思います。「言っている意味が分からない」「何言っても無駄」とコミュニケーションを諦めてしまってはしこりが残ります。そんなしこりってずっと溜まり続けてやがて爆発してしまいます。

なので徹底的に意見をすり合わせることと、会社の最終意思決定者は社長である兄が持っているという事をやっぱり忘れちゃいけないと常に言い聞かせています。自分も納得するまで議論して、最終的に決まったことは自分で決めたことだと捉えてちゃんと受け入れる。それが非常に大事なことだと実感しています。

あとは兄弟でも最終的な判断が感情に流されないように、常に中心に据えているのは「ビジョンマップ」です。会社の未来を描いたビジョンを共有し、それに向かって進むことで、目先の小さな問題にとらわれず、大きな目標に向かって前進できる推進力になります。宣伝でもなんでもなく心の底から思ってます。

血縁関係があっても感情的にならないこと

血縁関係がある人と仕事をするって、独特のメリットと難しさがあります。通常のビジネスパートナーよりも深い信頼関係を築きやすい反面、感情が入りやすく、衝突が激化することもあります。家族だからこそ感情的にならず、プロフェッショナルとして接する。それができれば良好な関係を長く続けていけるはずです。

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