どうも久米川です!
最近暑くなってきましたね。家ではエアコンをつけないと死にそうになります(泣)
さて、今回はトゥモローゲートのメイン事業であるブランディングとデザインの関係性について書いていこうと思います。「ブランディングデザイン」と呼ばれる領域ですね。早速行ってみましょう!GO!
INDEX
ブランディングデザインを解説するまえに「ブランディング」と「デザイン」についておさらいしておきます。そもそもブランディングって何でしょうか?言葉はよく聞きますが「説明してください」と言われると難しいですよね。
トゥモローゲートではブランディングを「約束」と定義しています。(この定義については代表の西崎が別の記事でとてもくわしく解説してくれているので気になる方はどうぞ)
約束とは具体的にどんなものを指すのかというと、企業が思い描いているイメージと顧客が思い描いているイメージを一致させていくことです。
例えば『高級寿司』と謳っているお店なのに店内が汚かったり、webサイトに載っているお寿司の写真が汚かったらお店とお客さんが描いているイメージにギャップが生まれます。それは『うちは高級寿司ですよ』という約束をやぶっているとも言えますよね。
このように、商品やサービスを提供する側が言っていることとやっていることのギャップをなくし、顧客が描いているイメージ通りの価値を感じてもらい、約束を守る。これが成功するブランディングです。
ちなみに約束する相手は顧客だけではありません。採用活動における「採用ブランディング」なら学生をはじめとする求職者との約束になりますし、社内体制を整える「インナーブランディング」なら社員と約束を結ぶことになります。
一方のデザインを「見た目を美しくするための表現」という解釈をされている人も多いと思いますが、本来デザインは直訳すると「設計」という意味になります。なので、見た目を美しくすることがすべてではありません。
グッドデザイン賞を運営する日本デザイン振興会はデザインを次のように定義しています。
「常にヒトを中心に考え、目的を見出し、その目的を達成する計画を行い実現化する。」
公益財団法人日本デザイン振興会
この一文にデザインとは何か?の答えが詰まっていると思います。デザインとはユーザーの問題を解決することであり、見た目を美しくするという意味でのデザインは手段の一つであるという感じです。
では本題に入っていきましょう。「ブランディングデザイン」とは何なのでしょうか?
人によって企業によってさまざまな定義がされている言葉ですが、ほとんどの場所で言われているのは『企業のブランディングにおける“デザイン面全般”を指す』ということです。コーポーレートカラーやロゴの選定、Webサイト、グラフィックデザインなど企業のブランディングに関わる全てのデザイン作業を意味します。
VI(ビジュアル・アイデンティティ)などもここに含まれてきます。
ブランディングデザインの目的は一つ。
企業のブランドをターゲットに視覚的に伝えていくことです。例えば、企業がどれだけ素晴らしいビジョンを掲げていて、その通りの行動をしていたとしても、デザインで表現できておらず、ターゲットの好感や共感を得ることができなければ、せっかくの素晴らしいビジョンが伝わりません。
だからこそブランディングデザインは大切なんです。「ブランドを伝える」ことを最優先にデザインしていくことで、素晴らしいビジョンをわかりやすく周知することができます。それはユーザーにとって「あの会社なら安心できるな」という信頼感につながっていきます。
本当によく勘違いされるので繰り返しますが、見た目を美しくすることだけがデザインではありません。
目的は「ブランドを伝えること」なのにお洒落なだけのデザインを作ってしまうと目的達成への道は遠のきます。なぜならそこには「その企業のブランドらしさ」がないからです。
たとえば「ロゴマークを差し替えたら他の企業のデザインとしても成立するでしょ…」といったサイトや資料を見たことはありませんか?それはその企業のブランドらしさがデザインに反映されていない証拠です。
逆に、ロゴや社名が明かされていなくてもデザインを見ただけで「あ、あの会社だな」とわかるものもあります。こちらはブランドらしさがきっちり反映されている模範的なデザインと言えます。
「お洒落なデザインはダメ」と言いたいわけではありません。むしろクオリティという点でお洒落さはものすごく大事です。ここで言いたいのは「お洒落なデザインに意味はあるか?」ということ。「企業ブランドらしさに沿ったお洒落さであるか?」ということなんです。
ではデザインに「ブランドらしさ」を反映するにはどうすればいいのでしょうか。
まずやるべきことは企業のブランドコンセプトを定めることです。企業が商品やサービスを通して「どんな人に届けたいか」「世の中をどう変えるのか」「どんな価値を提供できるか」などを考えて、ブランドコンセプトを決めていきます。
『世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスして使えるようにすること』
■Amazon
『地球上で最もお客様を大切にする企業になること』
世界最大の検索エンジンを提供するGoogle。配送料無料などユーザーファーストの施策を次々に打ち出すAmazon。ブランドコンセプトがそれぞれのサービスの内容や姿勢に反映されていることが分かりますよね。
このコンセプトが決まったら次はどんな媒体で、どんな方法でブランドを伝えていくのかを決めていきます。Webサイトなのか、マス広告なのか、web動画なのか、はたまたオフィスなのか。ブランディングデザインを活用できる領域は広いのでそのブランドの特性やターゲットに合った手段を選択します。
もし複数の媒体をつかってブランドを伝えていくならデザインの世界観を統一することが大事です。例えばWebサイトはパッと明るいデザインなのに、パンフレットは大人しい暗めのデザインだとブランドが正しく伝わってくれません。これは「ただお洒落なだけのデザイン」をしてしまったときに起こりがちなミスです。
では実際トゥモローゲートではどんなブランディングデザインをしているのかを見ていきましょう。
北海道にある建設会社の西村組様から「社員に西村組の理念や価値をしっかり伝えていきたい」というご依頼をいただきました。そのための解決策として「絶対に流されない」というコンセプトを設定しました。
そのコンセプトのもと、西村組の強みである技術や実績をスケール感とともに伝えるために、Webサイト内には動画を多めに使い、スケール感が伝わる写真を使用し、社員様に仕事の価値を再認識してもらうことを意識してデザインしました。
生活家電やアウトドア用品を販売しているライソン様の採用ブランディングを担当しました。
採用コンセプトは「令和の発明家」。ライソン様のこれまでにない商品を生み出す力と最後までやり抜くプロフェッショナルのマインドを伝えるためのコンセプトになっています。
発明家らしさだけでなく、全員がプロフェッショナルな意識で一体となって走り続ける会社の想いを伝えることも意識してデザインをつくりました。
ブランディングデザインを本で学んでみたい!という人におすすめの本を紹介します!
おそらくブランディングデザインについての本の中でもっとも有名な一冊ではないでしょうか。タイトルの通りいろんな情報を網羅した教科書のような内容です。まずはここから勉強をはじめてもいいかもしれません。
僕の好きなデザイナーの一人の水野学さんが書かれた一冊です。
デザインやブランディングについてはもちろん、センスの話や売れる商品の魅力など、デザインに関わっていない人にとってもタメになる情報が盛りだくさんな一冊です。
グラフィックデザイナー、Webデザイナー、UIデザイナーとさまざまな媒体やシーンで活躍するデザイナーが増えてきている中、企業のブランドを形にし、世界観を表現し、ブランドを伝える『ブランディングデザイナー』の需要は増してきていると言われています。
ブランディングデザイナーにはデザイン力はもちろん、クライアントからの要望を聴く力、それをもとにコンセプトを立てる力、コンセプトをクライアントに提案する力、それらすべての段階で必要なコミュニケーション能力が求められます。
なぜブランディングデザイナーの需要が増しているかというと、それらのスキルはAIなどに代替されにくいスキルだからです。求められるスキルは多いですが、そのぶんやりがいも多く感じられる職種です。
いかがだったでしょうか?
もしこの記事を機にブランディングデザインについて興味を持っていただいた方がいらっしゃれば、トゥモローゲートは一緒に働いてくれるデザイナーを絶賛大募集していますので、よければここからエントリーを!ではまた!