どうも。トゥモローゲートで意匠制作部のサブマネをしてますタカウマです。
ちょうどさっきライターの巻木に「2万字は書けよ!」と怒号を飛ばされていたところです。(その割におすすめ記事になかなか入れてくれないので拗ねてます)
フレームワークを毎月紹介するのが恒例となっているブログですが、よくもまあこんなにフレームワークってたくさんあるもんだなあと感心すると同時に、本当に全部使われているのか?と疑問に思っている今日この頃です。
それもあって「なんか必要そうだけど別に重要じゃない」をコンセプトに進めていたこのフレームワークブログ、今回は何にしようかと考えているとあることに気づきました。
これまでのブログで当たり前のように使っていたある言葉。自分はわかっているのか?と。
なんだかんだわかっているようでちゃんと調べたことない、けどみんなが知っている言葉。
そう、「ペルソナ」です。
「そういえば俺、ペルソナのこと何にもわかってなかった!」と猛省し、調査していくにつれて「古い」だの「ペルソナの時代は終わった」だの気になる言葉もちらほら入ってきて、気になりすぎて調べた結果をブログにしたのが今回です。
ということでさっそくいってみましょう。
ゲームのペルソナに負けないようゴリゴリ書いていきます。
INDEX
「ペルソナ」とは、もともとユングの提唱した心理学用語で、仮面を意味する「Persona」から生まれました。人間がもつ「外的側面」と「内側に潜む自分」。それがペルソナの定義とされています。
これをマーケティングの世界で使うと、商品やサービスを実際に使うユーザー像という解釈になります。
対象となるユーザー像を、年齢、性別、体型、顔立ち、コンプレックス、居住地、職業、役職、年収、趣味、特技、価値観、家族構成、生い立ち、休日の過ごし方、ライフスタイルなど可能な限り具体的に設定し、それを指標としながらマーケティングやプロジェクトを進めていくことで戦略や課題を明確化していくことができます。
「ペルソナ」で調べると必ず「ペルソナマーケティング」が出てきて一見ややこしいですが、難しく考える必要はありません。ペルソナを使ってユーザーやターゲット像を明確に設定しながら、まるでその人物が実在するかのように考え進めていくのがペルソナマーケティングです。
世の中に発売されているペルソナについての本や配信されている記事のほとんどは「ペルソナとは?」を謳っていますが、実際のところペルソナマーケティングについて書かれていることがほとんどです。
ユーザー像の設定というところから、同じようなマーケティング用語で混同されがちなのが「ターゲット」です。この二つは似ているようで実はわかりやすい違いがあります。
簡単にいうと「ターゲット」よりも「ペルソナ」の方が、より深く、より詳細にユーザー像を設定します。ターゲットは比較的広い層をさすため、やや幅を持たせて設定するのが基本ですが、ペルソナはよりリアルなプロフィールを設定していきます。
超簡易的な具体例になりますがターゲットとペルソナとの違いというと下記のようになります。
【ターゲット】
20〜30代
男性
会社員
【ペルソナ】
年齢:34歳(1987年7月6日生まれ)
性別:男性
居住地域:大阪市
学歴:〇〇大学〇〇学部
職業:某ブランディング会社の制作部のサブマネ
趣味:アニメ、音楽、ライブ参戦
※実際は前述したようにもっと細かく立てます。
上記のような違いがあります。簡単でしょ?
ターゲットの設定をより細かくしていくという点を考えれば、ふたつは別モノではなくターゲットを設定してからペルソナを設定するという地続き的な関係性といった方が正しいかもしれません。
では、ユーザー像を明確化し、設定していくことがなぜそこまで重要とされているのでしょうか。以下の二つにおいて考えてみましょう。
ここはトゥモローゲートとも関わりの深い領域になります。企業の採用を成功させるためにはやはりペルソナが欠かせません。新卒・中途、年代などのターゲットだけでなく、どんな学生なのか、どんな性格なのかなどを設定していくことは、採用を成功させるために欠かせない作業といってもいいでしょう。
WEB制作は不特定多数のユーザーに触れられるもの。誰がいつみているかわからないマーケットにおいて誰のためにつくるのかという考え方は差別化のためにもかなり重要です。それらを明確にするためにもペルソナ設定は必要不可欠といってもいいでしょう。
さて、ここまででペルソナの重要性は十分にお伝えできたかと思います。つぎは具体的に取り入れることによるメリットをみていきましょう。代表的なものに下記が挙げられます。
ペルソナを正しく明確に設定することで、つくろうとしている商品やサービスのどんなところを求められているのかがわかってきます。
より具体的な人物像にささる企画やコンセプトを立てることが同業他社との差別化につながります。尖ることを恐れた曖昧でターゲットが幅広い企画は誰の心にもささりません。
特定の1人が感じているということは、同じようなことを考えている人がたくさんいたりするので、より具体的なペルソナを立てて開発して商品やサービスの方がより深く濃いファンを獲得していることが多いです。
ターゲットやペルソナに対する認識が曖昧だと、プロジェクト内で解決すべき課題を共有していたとしても進めていくうちにズレが生じてしまいます。
プロジェクトメンバーも人間です。「30代 男性 営業職」といったターゲットだけではインドアな人なのかアクティブな人なのかもわかりません。さらに、定義が曖昧だと自分の好みや価値観を当てはめてしまいます。
認識がズレたままプロジェクトが進んでいくことの怖さがわかりますよね。それがペルソナをしっかりと立てるだけで解消されるなら安いものでしょう。
商品や企画を考えて「これはオモシロイ。ささるな」とか「これは便利な商品だな」と思ったときに忘れてはいけないのが誰にとってそうなのか?という視点です。
自分や会社だけの視点で考えていると主観的なものしかできません。ですから前述したユーザーのニーズを明確化する過程はユーザー視点に立てているということでもあります。このように、多視点で企画設計ができる点もペルソナ設定のメリットといえるでしょう。
具体的に設定したペルソナをプロジェクトメンバーに共有しておけば企画を考える上での方向性が絞られるので、より効率的で集中的に思考ができますし、それが結果的にクオリティの向上にもつながっていきます。
また、ペルソナがあれば、出たアイデアが相応しいのかどうかの判断も早く下せます。プロジェクトメンバーそれぞれの好き嫌いで議論して判断していては時間がいくらあっても足りませんからね。
上記の点からペルソナを立てることで「企画設計の時間」「それを判断する時間」「それを伝えるコミュニケーション」とあらゆる点でのコストの削減につながるんです。
そんなメリットだらけのペルソナですが、何も考えずに立ててしまってはせっかくの効果も薄まってしまいます。以下の2点に注意しておきましょう。
そもそもプロジェクトの目的がはっきり定まっていないとペルソナの立て方もはっきりしません。どんな課題があって、そのためにどんな事をするのかをはっきりさせてからペルソナ設定に入りましょう。
「ターゲットとの違い」でもお話しした内容ですが、そもそも自社のサービスが誰にみられているのか、使われているのかなどを把握できていますか?ここがはっきりしていないとユーザー像の詳細を想像することはできません。
ターゲットを決めてからペルソナ。この流れはもはや鉄則といっていいでしょう。
準備が整ったらようやく設定に入っていきます。具体的にどのような項目を立てたらいいのかはプロジェクトによって変わるので、あくまで参考としての一例を見ていただければと思います。
簡単なプロフィールともいえます。氏名、年齢、性別、属性、居住地などを設定し「〇〇に住んでいる会社員の△△さん」と呼べるくらいまで設定しておきましょう。
ここの職業は、ただ「会社員」というだけでなく、なんの会社のどんな部署で、役職はなんなのか、どんな仕事をしているのかまで設定します。
仕事に関する情報から日常生活の不満やニーズが生まれてくることは多々あります。働いている姿がイメージできるようになるまで細かく設定することが大切です。
具体的にどんな生活をしているのかを想像します。
平日にも関わらず寝るのは2時3時。土日はそのぶん一日中寝ている。一人暮らしなので栄養が足りてない。など、基本情報を軸としてさらに深掘りしていくイメージです。
完璧な人間を設定しても意味はありませんので、どこか自信がなかったり、何か悩みがあるような人物像をあげておくことが大切です。そのほうが具体的な解決策につながる可能性が高いので。
周りにどんな人がいて、どんな刺激を受けながら生活しているのか。生活環境ともいえますね。
尊敬する40代の上司とよく飲みにいっている。同僚とは愚痴や不満を言い合う関係である。5年付き合っている彼女がいて結婚を考えている。など、日常を取り巻く環境を具体的に設定していきます。
給料や貯金、金銭感覚はどんなものか、浪費家なのか節約志向かどうかなども重要な項目になる可能性があります。
プライベートでどのようなことに関心を持っているのかも重要です。アウトドアでソロキャンプもする、もっぱら子どもと遊ぶ、などがペルソナの思考や言葉にも影響してきます。
情報収集はパソコンでするのか、スマートフォンのみでするのかなど、インターネット関連の状況も設定します。ユーザーがもつリテラシーによって商品やサービスの方向性は大きく変わりますから。その点使用しているブラウザの環境などもWEB制作においては重要な項目です。
トレンドにどの程度敏感なのかもプロジェクトを進める上で重要な要素です。例えば「トレンドに関心がない」と「SNSを頻繁にみている」は矛盾する可能性がありますよね。
それぞれを具体的に設定することでより精度の高いペルソナ像を立てることができます。
ここまで紹介した情報を順番に設定していくのが基本的なプロセスですが、ひとつだけ注意しなければいけないことがあります。それは最初の基本情報を設定したあとすぐに詳細設定に入らないこと。
アンケートやインタビュー、WEB解析でこれから立てるペルソナに関連する情報を調べてできるだけ事実に基づいた情報から仮説を立てることが大切です。早く項目を設定していきたい気持ちはわかりますが、事実ベースの情報収集を忘れないようにしましょう。
ペルソナは立てて終わりでは意味がありません。どのような効果が表れているのか、商品やサービスであればインタビューやアンケート、WEBサービスなどの運用であればデータ分析をし、常に効果測定を行うようにしましょう。
測定したあとにペルソナを見直すことも選択肢に入れておくべきです。いくら最初に具体的なペルソナを設定していたとしても、それはあくまで仮説にすぎません。
また、時代とともに顧客層や考えていることが変わることは頻繁にあります。そういった時代とニーズの流れにもすぐに対応できるように、いつでも見直せる準備をしておくべきなんです。
メリットや運用方法の次は作成・活用する上で注意すべきポイントを見ていきましょう。
設定当初は仮説であるためどうしても定性的になってしまうペルソナ。一番注意しなくてはいけないのがこの先入観を反映しないことです。担当者や作成者が持っているイメージや希望的観測を反映して実際の顧客像と大きくズレてしまっては意味がありません。
そういった事態を防ぐために必要なのが先ほど紹介した事前調査になります。ヒアリングやインタビュー、データ分析などを取り入れることで先入観が入りこむ隙をなくしてしまいましょう。
ペルソナは一人で作るものでもなければ、一人で使うものでもありません。誰がみても共通のイメージを持てるように、写真などを使用し、より伝わりやすくする必要があります。テキスト情報だけだと誤解を生んだりするので、写真や動画の使用は必須と言っても過言ではありません。
詳細情報を設定することと、思いついた情報をなんでもかんでも設定することは違います。ペルソナはどこまでいっても一人の人物像。いろんな情報があるからといってその特徴を一人に詰め込んではいけません。常に取捨選択を忘れず本当に必要な情報だと思うものを厳選していきます。
また、構造が複雑なサービスやターゲットが幅広いプロジェクトの場合は、ペルソナを複数人に分けることも選択肢に入ってきます。そのぶん混乱を招いたりズレが生じやすくなるリスクもあるので気をつけましょう。
ペルソナを立てるのが目的ではありません。目的はペルソナに商品やサービスをつかってもらってなんらかの課題を解決することです。その課題とはなんだったのか。その課題を解決するためにニーズは何なのか。ペルソナを立てている最中も常に考え、ブレないように意識しましょう。
マーケティングの現場で当たり前のように使われているペルソナですが、いいことだけではもちろんありません。マーケティングに応用したときに起こりうるデメリットもあります。
本気で質の高いペルソナを立てようとするとかなりの時間が必要です。人員や予算や時間などのコストを割けるのかどうか、妥協せずに質の高いものをつくれる体制やモチベーションはあるのか、事前に考えておかなければいけません。
ペルソナはユーザー理解の精度を高める一方で、ターゲットが絞られるぶん発想の幅を狭める可能性もあると言われています。ただ、個人的にこの点は全く問題ないと思っています。
なぜなら、どれだけ大胆な発想でも本質的な部分がズレていたり、ターゲットのニーズが反映できていない商品やサービスは、一方的がために売れる可能性がそもそも低いからです。
さて、ようやくこのブログの本題です。冒頭でもお伝えした「ペルソナは古い」「ペルソナは時代に合っていない」という意見に対する考えです。まずはなぜ古いと言われているのかを調べた結果をお伝えします。
ひとつはAIの進化です。ネット上のユーザーの行動をAIが自動で分析し、個人に合った広告が自動的に表示されるようになったためため、わざわざ時間をかけてペルソナを立てる必要はないんじゃないかと言われています。
たしかに広告マーケティングにおいてはペルソナの重要性は低くなっているかもしれません。ただ、顧客の顔がみえづらいWEB制作においてAIにペルソナ設定を任せる気にはまだまだなれないのが正直なところ。
AIは来てくれた人におすすめの情報を表示することはできますが、その前の段階の「どんな人に来て欲しいのか」をもとになにかをする力はまだまだ弱いと思うので。
これはなかなか説得力のある意見でした。時代が進むにつれてユーザーが商品やサービスと関わるタッチポイントが多様化しすぎて、もはや重要なのは人自身ではなくその「シーン」ではないか?という考え方です。
個々人にとって魅力的なものではなく、それが使われるシーンを想定してものづくりをしないといけない。なるほど、確かにそれだといくらペルソナを突き詰めて設定しても意味がないように思えてしまいますよね。
では本当にペルソナは古く、時代にあっていないのでしょうか?
結論をいうと、僕はそうは思いません。(珍しく結構強めに思っています。)
たしかにユーザーを取り巻く環境が変わり、サービスや商品に触れるシーンが増えたのは事実です。けれど、そこから読み取るべきは「ペルソナでは事足りない時代」ではなく「そこまで考えたペルソナ設計をしないといけない時代」になってきているということです。
シーンという要素が追加された現代はペルソナがこれまで以上にパーソナライズされたということです。だったらもっと突き詰めた思考をすればいいんです。古くなったのではなく、設定の仕方が変わってきているだけです。
時代が変わったのなら、ペルソナ設定も変わる。
よく考えれば当然ですよね。
ここでは、実際にペルソナマーケティングによって成功した企業の事例を集めてみました。ぼくが語るよりも説得力があると思うのでぜひチェックしてほしいです。特に実際に設定している項目をみれるのはとても参考になります。
「食べるスープ」がコンセプトの外食チェーン「Soup Stock Tokyo」で実際に行われたペルソナマーケティングです。秋野つゆさんという女性のペルソナを立て、彼女が満足するスープを開発せよというマーケティングです。
気になる秋野つゆさんの設定を見てみましょう。
基本情報
・秋野つゆ(37歳) 女性
・都内在住
・独身か共働きで経済的に余裕がある
・都心で働くバリバリのキャリアウーマン
特徴
・社交的な性格
・自分の時間を大切にする
・シンプルでセンスの良いものを追求する
・個性的でこだわりがある。
・装飾より機能を好む
・フォアグラよりレバ焼きを頼む
・プールに行ったらいきなりクロールから始める。
[引用元] https://www.is-assoc.co.jp/brandinglab/persona-soupstocktokyo
どうでしょうか。
好みや性格まで細かく設定することにより、シンプルでセンスの良いもの、機能性のあるものを好む、37歳のバリバリのキャリアウーマン「秋野つゆ」さんが生まれました。
結果論ではありますが、今の実際の店舗とその客層をみていると、このペルソナマーケティングが成功していることがわかりますね。
スナック菓子は幅広く好まれるものというイメージがある中でペルソナマーケティングをすること自体が注目され、記事にもなっていました。前例がない中で行われたカルビーのスナック菓子「ジャガビー」のペルソナマーケティング。気になるペルソナがこちらです。
・年齢 27歳
・家族構成 独身女性
・居住地 文京区に暮らしている
・趣味 ヨガとスポーツに凝っている
[引用元] https://xtech.nikkei.com/it/article/JIREI/20070914/282071/
一見するとスナック菓子とはかけ離れたペルソナに感じますが、それが戦略です。みんなの家に必ずありそうなスナック菓子の「独身女性は10代から20~30代になると3割がスナック菓子から遠ざかる」というデータをカルビーは見逃しませんでした。
カルビーがまず第一に考えたのは「文京区に住んでいる独身女性の家にあって違和感のないパッケージ」だそうです。
その具体的な内容はこの記事を見てもらえればわかります。弱点の克服のためにペルソナを立てて新たな顧客層を獲得するという斬新な手法を学ぶことができます。
「社会全体で子どもを育てる」というコンセプトのもと、「未来を担う子ども達に技術の素晴らしさを伝えよう」という目的で子ども向けのWEBサイトを制作した富士通キッズのペルソナマーケティングです。
このサイトを制作するにあたって、富士通では以下のように3人ものペルソナ設定を行ったそうです。
佐藤美咲ちゃん 小学生 10歳
佐藤幸子さん 38歳 美咲ちゃんの保護者
松本秀幸先生 32歳 美咲ちゃんの先生
さらにそれぞれの細かい設定もされています。例として美咲ちゃんの設定を載せておきます。
大手メーカー勤務の父と専業主婦の母、2つ下の妹の4人家族
明るく温厚で暮らす人気者
中学受験を考えている
3歳からピアノを習っている
[引用元] https://www.fujitsu.com/downloads/JP/archive/imgjp/jmag/vol59-6/paper07.pdf
子どもがターゲットの場合はその家族や関わっている先生などもペルソナに影響しますし、最終的な決定権は親御さんだったりするので、こういった場合は三人の設定が必要になります。非常に勉強になります。
ここでは、そんなペルソナについて学習でき、マーケティングに役立てられそうな書籍を集めました。ぜひ参考にしてみて下さい。
ペルソナの効果をさらに高めるフレームワークもあります。過去にブログに書いたのでご紹介しますね。
どれだけ詳細に設定したペルソナであっても喜怒哀楽などの感情の動きを理解するには限界があります。そこで使えるのが共感マップです。ペルソナの感情にフォーカスし、日常生活でどんなことで感情が揺らぎ、一喜一憂しているのかを立てることができる便利なフレームワークです。
ペルソナ設定、共感マップでユーザーのことを理解し尽くしたら、あとはそのユーザーが商品・サービスとどう関わり、行動していくかも考えてみましょう。そのためのフレームワークがカスタマージャーニーマップです。
カスタマージャーニーマップがあることで、顧客が自社のサービスと関わったときにどのタイミングでどんな感情になり、どんな不満を抱くかなどを明確にできるため、より具体的で精度の高い解決策を探すことができます。
トゥモローゲートでは採用ブランディングの際にペルソナをたてることが多いです。
相手が企業である企業ブランディングに対して採用ブランディングは相手が求職者。新卒の場合は学生に絞られるので、どんな生活をしていて、どんな性格で、どんなことを考えているのかをまとめたペルソナが非常に重要です。それをもとに企画やコンセプトを立てるケースがほとんどです。
ただ現状は、企画やコンセプトの裏付けとして使用している側面が強く、それをもとにガッツリマーケティングをしているわけではありません。というかトゥモローゲートは目に見える商品やサービスを売っているわけではないので、比較的ペルソナを取り入れにくいです。
かといって取り入れる必要がないとは思いません。取り入れることで新たな視点から企画やコンセプトが立てられてり、アウトプットツールの精度向上につながる可能性もあるので、挑戦する価値は十分あると思っています。
いかがでしたか?
僕自身、当たり前に理解しているつもりでしたが、調べてみるとなかなか奥が深かったペルソナ。今回勉強していく中で新たな発見はもちろん、より濃く理解することができたという印象です。
さて、冒頭でお伝えし、タイトルにもある「ペルソナは古いのか?」問題ですが、これだけ調べ尽くした身から言わせてもらえば、途中の章でもお伝えした通り、どれだけ時代が進もうとペルソナは必要だと思います。
ユーザーのニーズが多様化したならそこまで考えればいいし、利用するシーンが増えたならそこまで想定すればいい。ただ、昔からあるような簡易的なペルソナ設定では通用しないというだけの問題でした。
これを読んでいる皆さんも、きっと何かのプロジェクトに関わることがあると思います。そのときにすこしでも「今までよりもユーザーのことを考えてみようかな」と思ってもらえるきっかけに、この記事がなればいいなと柄にもないことを言って今日は終わろうと思います。
ほなまた。
あ、2万字指令をくれた巻木先輩、1万字しか書けませんでしたすみません。