ベンチャー企業こそブランディングをするべき理由

ブランディングと聞くと「大企業や有名企業が取り組むもの」と感じる人が多いです。逆に「まだまだこれからなベンチャー企業が取り組む意味はないでしょう?」と言われるケースも多々あります。

でも、これは大きな誤り。むしろまだまだこれからなベンチャー企業の方がブランディングに取り組むべきという持論があります。今日はそんなことを書いていくブログ。「ベンチャー企業こそブランディングを」というテーマです。

トゥモローゲートが定義するブランディングについて

ベンチャー企業の方がブランディングのメリットは大きい

なぜブランディングに「大企業や有名企業が取り組むもの」というイメージを持つ方が多いのでしょうか。それはブランディングの定義の違いだと考えます。

ブランディングと聞くと“すでに世の中に知られているイメージを理想のイメージにつくり替えるもの”と思われがち。もちろんそれも一部ですが“そもそもどんなイメージを持ってもらうべきなのかを考え、その理想を実現するために行うすべての活動”という大きなくくりのことをブランディングと呼びます。

その視点で考えると、世間的なイメージが固まっている大企業や有名企業のブランディングは難しいことが分かります。社歴が長かったり、実績が分厚いと余計にそう。一度広まったイメージを変えるのはものすごく大変です。

例えば100万人が知っている商品のイメージを変えるとなると、大々的な広告戦略やそれに基づいた動画などクリエイティブの制作は必須。染み付いたイメージを刷新するには単発では不十分で、根気強く継続的な発信が必要になるので膨大な時間とお金がかかります。

逆に、まだまだこれからなベンチャー企業は自社も商品もそこまで大きな認知はありません。つまり、染み付いたイメージを刷新するのではなく先入観が無い状態からイメージを作っていけばいいので、成果面もコスト面も大企業や有名企業に比べて有利なんです。

例えば顧客と接する営業担当者のふるまいを変えるだけで企業のイメージをつくっていくことだって可能です。ブランディングとはテレビCMやSNS広告をつくるだけでなく、そこで働く人も含めた企業の活動全てに浸透させられるもの。そのブランディングを比較的少ない投資で行えるのがベンチャー企業がブランディングを行うメリット。

「私たちの会社にはこういう歴史があり、サービスにはこういう想いが込められているからこそ、こういう方法届けていこう」という方針も、人数が少ない方が浸透しやすいです。

だからこそ早めにブランディングをし、早い段階で哲学や方向性を固めることのメリットは大きいと言えるんです。

ブランディングは変えてはいけないものではない

変化の激しいベンチャー企業ですから、一度ブランディングしたものを変更する可能性は大いにあります。特に創業したばかりの企業やリリースしたばかりの事業は明確な方向性が決まっていないケースは多いです。

その段階でブランディングにコストをかけたのに数ヶ月、数年後にリブランディングをしなければならないのは確かに気が引けます。でも、それでいいと思います。最初からブレないブランドをつくれるにこしたことはないですが“ああでもないこうでもない”と精査する過程を経て確立していくブランドの方が強固になります。

逆に、特にブランディングを意識しないまま認知だけがどんどん広がっていくと、数字は一時的に伸びたとしても長く愛される企業やサービスにはなれない可能性が高いです。

なぜ自分たちがその企業を経営しているのか、提供しているサービスの魅力は何なのかを明文化できていないため、再現性がなくなってしまうんです。

「意識せずに出てしまった結果」と「しっかり意識した上で出た結果」ではポジティブな内容であれネガティブな内容であれ企業やサービスが得られる経験値に差があります。

必要な時にブランディングにチャレンジし、経験値を積み重ね、核心的でブレないブランドをつくり上げることこそが本当のブランディングだと考えています。

ベンチャー企業におけるブランディングの流れ

ベンチャー企業のブランディングでまず重要なインナーブランディング

ここからは、簡単にはなりますがベンチャー企業がブランディングをする手順を紹介していきます。

先ほども書いたようにブランディングとは多額な費用をかけて大々的に広告することだけではありません。特にブランディングを始めたばかりのベンチャー企業が最初にやるべきなのは「インナーブランディング」です。

インナーブランディングをざっくり説明すると「自社の経営理念やブランド価値を社員に伝えて浸透させる活動」。本当にざっくりした説明になるので詳しく知りたい方は弊社のインナーブランディング事業ページをご覧ください。

インナーブランディングを徹底し、メンバーの行動など小さなポイントをしっかりと押さえておけば、ブランドイメージはしっかりとお客様へ伝わっていきます。そのインナーブランディングを徹底するために必要なのは「自分たちは何者なのか。何が強みなのか。ブラしてはいけない信念は何なのか」をディスカッションすること。

そして、ディスカッションして導き出したものをミッション・ビジョン・バリューをはじめとする経営理念やサービスポリシー、行動規範のようなものに落とし込み、社内に浸透させていくことで小さなポイントから自社のブランドがにじみ出るようになります。

インナーブランディングの効果は採用面にも波及する

インナーブランディングを徹底できるようになると今度は採用面にも効果が波及します。

例えば別々の価値観を持って別々のゴールへ向かっている10人の会社より、同じ価値観を持って同じゴールへ突き進んでいる10人の会社の方が共感してくれる人を集める吸引力みたいなものが強くなります。

吸引力を継続させることができれば社内の結束は固まっていきます。会社によって効果の差はありますが、インナーをしっかりと固めていれば、他によほどの問題がない限り共感性の高いメンバーは集まってきてくれます。

共感性の高いメンバーが新しく加わるだけでなく、トータルの離職数が減るという効果も表れはじめます。もちろん、インナーブランディングの内容によっては会社の方向性や方針をガラリと変更するため、昔からいた社員の一部が離れていく可能性はあります。

逆に、しっかりと定めた方向性に共感してくれた上で入社してくれた人は相当のことがない限り離職はしません。

現に弊社トゥモローゲートもインナーブランディングに本格的に力を入れてから長く働いてくれていたメンバーが数人退職してしまいました。しかし、その後に入社してくれた社員の3年以内の離職はゼロという創業時からの実績は保たれています。

ブランディングの効果が最後にサービスへ波及する

ここまできてようやく「サービス」に効果が波及します。共感度の高いメンバーはエンゲージメントも高いです。エンゲージメントが高いと顧客に対する価値提供へのコミットも強くなります。すると必然的に生産性やクオリティも上がっていきます。

より多くの人にサービスを届けるには、サービスの質といった「何を売るのか」ももちろん重要ですが、それと同じくらい「誰が売るのか」が重要なことは身に染みている人が多いと思います。

その「誰が売るのか」を強化するのがまさにインナーブランディング。自社のサービスが好き。心からおすすめしたい。そう思ってくれる社員がたくさんいればあなたのサービスはどんどん広まっていき、また独自の強みを身にまとうので価格競争に巻き込まれなくなります。

「そんなに簡単にできたら苦労はしない」という声はごもっとも。どんな会社さんであってもブランディングを徹底するために頭を悩ませますし労力もかかります。でも、そういった過程を経ないと強固なブランドは生まれません。

簡単に手に入れられるブランドであれば他社でも簡単に手に入れられます。構築が難しいからこそ本当に価値のあるブランドを手にすることができるんです。

ベンチャー企業こそブランディングをするべき理由

ベンチャー企業がブランディングをするべき理由をその流れも含めて紹介しました。中にはベンチャー企業に限らない話もありましたが、紹介したノウハウは“ベンチャー企業が取り組めばより効果が見込める”ものばかり。このブログをきっかけにブランディングに対するイメージが少しでも変わればそれほど嬉しいことはありません。

このブログではアウターブランディングや採用ブランディング、SNSブランディングなどについて詳しく書きませんでしたが、それらはそれらで大切なことがたくさんあります。もし興味のある方はトゥモローゲートのブランディング事業ページを覗いてみてください。詳しく書いてます。

最後まで読んでいただきありがとうございました。それではまた次回お会いしましょう!

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