こんにちは!
トゥモローゲート株式会社のアートディレクター、久米川です。
今回のブログでは、トゥモローゲートが企画・制作を担当した採用サイトの事例を紹介します。ターゲットの設定、企画、デザイン制作、発信・PRまで、全てに携わらせていただいた事例をもとに、それぞれの工程でこだわったポイントや狙った成果などを解説していきます。
紹介する企業は「オフィスナビ株式会社」様です。オフィスの仲介はもちろん、レイアウトや内装デザインまで担当する「オフィスコンサルティング」の領域で成長を続ける会社様です。さらなる成長のために欠かせない若い力を採用していきたい。そんな課題の1つの解決策として、採用サイト制作をご依頼いただきました。
INDEX
採用サイト制作にあたって最初に行ったのは採用事情の情報収集です。同社にマッチした優秀な人を採用していくために必要なことは何なのかを細かく分析。ターゲット、課題感、打ち出すべきことを明確にしていきました。
「自社にマッチする優秀の学生」の定義は会社によって異なります。その中でオフィスナビ様にとって「自社にマッチする優秀な学生とは?」の定義をヒアリングや分析を通し、いくつかのキーワードとして洗い出しました。
本質を見極める洞察力がある、簡単には成果が出ないコンサルティング職を追求できるメンタルの強さがある、客観的にモノゴトを分析できる、競争意識の高さ、さまざまな業種業界への理解がある、チーム全体で成果を追い求める姿勢がある…などなど。
「オフィスコンサルティング」という仕事には、営業力はもちろん、お客様の業界を理解する力、お客様が抱えられている課題の本質を理解する力、さまざまな立場の人とコミュニケーションをとる力などたくさんの力が求められます。そういった環境で粘り強く挑戦を続け、成果を創出するには並大抵の覚悟が必要なのです。
ヒアリングから浮かび上がった情報と、その情報を分析して導き出したターゲット像を整理した上で、次は採用コンセプトを策定していきました。採用コンセプトは、学生に伝えたいことや感じてほしいことを凝縮したキャッチコピーのようなもの。このコンセプトに沿って全ての採用活動を展開するほどに重要な言葉です。
トゥモローゲートが採用コンセプトを策定する際には下記を強く意識します。
・事業や仕事の内容が伝わるか
・その仕事のやりがいや面白さが伝わるか
・ターゲットに身近な言葉や情報が使われているか
・その企業らしさが伝わるか
主にこの4点を強烈に意識し、ターゲットに“この会社で働きたい”と思ってもらうことを目指しました。その結果、オフィスナビ様の採用コンセプトは「TRY TRY TRY〜挑み、考え、決めろ。〜」に決定。TRYし続けなければ成果に辿り着けない仕事であること。だからこその面白さがあること。オフィスナビ様で働く魅力を凝縮しました。
コンセプトが決まったら次はサイトを制作していきます。
今回のサイトで優先的に打ち出していくこと。それは「オフィスコンサルティングという仕事の魅力」。粘り強く生み出した成果の先に何にも代え難いやりがいがある。そんな仕事の魅力を最大限感じてもらうため、さまざまなコンテンツを企画し、サイトに落とし込んでいきました。
TOPページのメインビジュアルには、同じく弊社が制作させていただいたオフィスナビ様の採用動画を使用しました。この動画はオフィスコンサルティングの仕事内容をドラマ仕立てで紹介したもの。サイトと同じく仕事内容や仕事の魅力を訴求するコンテンツであったため、サイトの顔であるTOPページに適任でした。
【ブログ】採用ブランディング事例|オフィスナビ株式会社採用動画
オフィスナビ様が手がけたオフィスコンサルティングの実績をストーリー形式で紹介する『TRY’S STORY』。コンセプトにある「挑み、考え、決めろ。」の流れに沿ってオフィスコンサルティングの流れを紹介しています。
採用サイトに限らずその企業の実績を紹介するケースは多々ありますが、ストーリー形式で紹介するケースはそこまで多くありません。写真やテキストでただ紹介するよりも、ターゲットの学生にオフィスコンサルティングの仕事内容や魅力を理解してもらえるのではないか。そんな狙いのもとで制作したコンテンツです。
オフィスコンサルティングという仕事をより深く理解してもらうために、オフィスコンサルティングの流れを紹介するコンテンツを制作しました。お問い合わせからプロジェクト完遂までさまざまな工程がある仕事。1つ1つの内容や重要なポイントなどを解説していきました。
採用サイトに必ずと言っていいほど掲載する社員紹介コンテンツ。オフィスナビ様の採用サイトでは「挑み続ける者たち」と題し、同社で活躍する社員様の魅力を“挑戦”という軸で伝えていきました。
プロフィールや仕事内容といった基本的な情報はもちろん、過去に挑戦したこと、挑戦から得た学び、これから挑戦したいことなどを肉厚に紹介。社員様がどんな経歴で、どんな想いで仕事をし、どんな未来を目指しているのかをしっかりと伝えることで、学生の共感を得ることを目指しました。
デザインのキーワードは「熱さ」と「スタイリッシュさ」
オフィスナビ様が持つ2つの要素をそのままデザインに落とし込みました。2つをうまく表現するために写真、文字、レイアウトなどさまざまな箇所で“オフィスナビ様らしさ”にこだわりました。
色は、オフィスナビ様のコーポレートカラーである「赤」をメインに使用。「赤」から連想される「熱さ」を持つ社員様の想いを表現するために写真撮影では表情や視線などを強く意識。力強さを出す陰影が深くなる補正や、熱さを表現する赤味がかった補正などを加えていきました。
デザインをする上でフォントは世界観を作る重要な要素です。
今回はコンセプトである「TRY TRY TRY」を表現するために、太さと大きさを極力大きくし、力強さを感じるフォントを使用しました。
ただし、力強いだけのフォントを選ぶと強さが先行して「スタイリッシュさ」が薄くなってしまいます。そのため、サイズが大きいながらも縦に長いお洒落なフォントを選定。オフィスナビ様のロゴとも相性がよく、全体のイメージにうまくハマったと感じています。
また、最後の仕上げとして、より「らしさ」を出すために英語の文字一つ一つに切り込みを入れています。既存のフォントにアクセントを加えることで、独自性の高いデザインの世界観を構築することができます。
サイトの見やすさや使いやすさにおいて重要な要素となるレイアウト。今回はキーワードの「スタイリッシュさ」を意識。文字や写真を調整したぶんレイアウトは余白をとったデザインにすることで見やすさを考慮。全体的なシンプルさを追い求めました。
また、スマートフォンを含めた各デバイスでの見え方も考慮して、写真を全面に押し出したレイアウトを増やしたり、あしらいの数を少なくするなど、各デバイスで見た際に印象が変わらないように意識しました。
このブログ執筆時点でサイト公開から約5ヶ月。
採用サイトからエントリーしてくださった方がすでに1名内定に至るなど、定量的な成果が生まれはじめています。『TRY TRY TRY』というコンセプトに共感して選考に進んでくださる方もいらっしゃるという、うれしいお声もいただいております。
サイト制作において大切なのは、なんとなくカッコイイキャッチコピーでも、とにかく派手なデザインでもありません。サイトを通してお客様の課題を解決に近づけられるかどうかです。
ターゲット選定、コンセプト設計、コンテンツの企画、コピーライティングやデザイン。全てはその「課題解決」のためにある。本プロジェクトを通して改めて認識することができました。