ご紹介する実績は株式会社START IT UP様(以下、敬称略)の採用動画事例です。
START IT UP様は、ショッピングモールなどでイベントを開催し、携帯料金プランなどをお客様にご提案する「携帯キャリア販促事業」を主軸に、あらゆる事業に取り組んでいる広島の会社です。
そんな同社から「さらなる成長を目指して採用を強化したい」というご相談をいただいた私たちは、採用ブランディングをサポートさせていただくことになりました。
今回のブログでは、その一環で制作した採用動画について書いていきたいと思います。採用活動における採用動画はどのような役割なのか。どのような効果が見込まれるのか。事例をもとに紹介していきます。
INDEX
トゥモローゲートがブランディングをする際、サイトや動画などを“制作するだけ”ということはしません。制作する前に必ず「コンセプト設計」を行います。
採用ブランディングにおける「コンセプト設計」とは、採用ターゲットである求職者に自社の魅力を感じてもらうため、企業の価値観・強み・事業内容などを凝縮した端的なメッセージを作成することです。
設計する際、強烈に意識するのは「採用ターゲットとはどんな人なのか?」ということです。どれだけその会社の強みを表現したコンセプトであっても、採用ターゲットに関係のない言葉だと効果が限定的になってしまいます。
▼START IT UPの採用ターゲット要素(一部)
・厳しい環境を経験してきた体育会系
・将来的な独立など上昇志向が強い
・基本的な礼儀礼節を備えており協調性が高い
START IT UPの仕事は営業職。営業で成果を出すために必要な体力、メンタル、モチベーションといった要素を備えている人をターゲットに設定しました(正確にはもっとたくさんの要素を洗い出してターゲットを定めましたが、ここでは一部のご紹介とさせていただきます)。
また、そんなターゲットの方々がどんなキャリアを歩みたいと思っているのか?どんな環境で働きたいと思っているのか?働いた環境で何を得たいのか?の感情や欲望をアンケートやヒアリングを通して分析しました。
その上で、ターゲットに共感してもらえる企業の強みを洗い出します。代表の岡さんをはじめとするメンバーの方々の原体験、会社の歴史、事業内容、経営理念やそれに紐づく文化・取り組みなど、さまざまな要素を取材し、分析します。
ターゲットの属性や欲望に対し、どのような情報を、どのような表現で伝えれば、効果を最大化できるのか?思考を凝らして導き出すのが僕たちの考える採用コンセプトです。
このような流れで定めたSTART IT UPさんのコンセプトがこちら。
うまくいっている時はもちろん、うまくいかない時でも、どんな時でも上を向き続け、高みを目指し続ける。そんなSTART IT UPに共感してくれる求職者を増やすための『MORE UP!』コンセプト。詳細の文章はこちらです。
人は変われる。
あの頃は挫折の連続だった。
逃げ出したくなる日もあった。でも、“下だけは向かない”そう決めていた。
「きのうまでの自分に負けてたまるか」
毎日のように言い聞かせていた。失敗したって上を向く。
成功したら、もっと上を向く。上を向き続けていたら、
あの頃、想像すらできなかった
高みへいくことができた。そこには、
人生が変わる景色が広がっていた。
もっともっと高みへ行ってやろうと思えた。マイナスをプラスに。
プラスはもっとプラスに。失敗と成功の繰り返しの中で学んだ、
僕たちの揺らぐことのない考えです。さあ、上がっていこう。
僕たちと一緒に、もっと高みへ。
採用ブランディングを行う上で「ファネル設計」を行います。「ファネル設計」とは、求職者が企業のことを認知し、興味を持ち、考え方に共感し、会社に期待・安心感を抱き、実際に選考を受けるまで」の流れを設計すること。
そんな中での今回の動画の役割を「会社のことをまず【認知】してもらうこと」に設定。
認知拡大のため、SNSでの拡散を狙った動画を制作することに。START IT UP代表の岡さんはSNSのフォロワーが5万人以上いるということもその方針に決定した理由の1つ。より効果的に拡散が見込めるのではないかと考えました。
SNSでの拡散を実現するためにはキャッチーさが必要不可欠です。
そこでトゥモローゲートはSTART IT UPのコンセプト『MORE UP!』と『就活あるある』を掛け合わせる動画を企画。
「どんな状況でも上を向いて一生懸命に頑張る。時に頑張りすぎてしまう就活生」を表現することで、クスッと笑える要素がありながら、START IT UPのスタンスが伝わる動画に仕上げていきました。
上を向いた頑張る就活生のシーンを見せるだけでなく、そんな姿勢の人たちを応援する会社であることもメッセージに込めることで、「キャッチーさ」と「目的達成」の両軸を追い求めました。
ここからは、具体的にどのようなフローで動画ができたのか、ご紹介したいと思います。
動画ができるまでの大枠の流れはこんな感じ。
①脚本/絵コンテ作成
②ロケハン
③撮影準備
④撮影
⑤編集
⑥完成
定めたコンセプトに沿って動画を制作したという話をしましたが、具体的な企画だけで2ヶ月程度の時間を使いました。大枠の方向性を定めたあと、脚本の作成や、ロケ地の選定、絵コンテ執筆など、多職種のメンバーが協力しあって動画の企画を具体化していきました。
(撮影の準備として制作した資料の一部)
10人以上の役者さんを対象とした面接・オーディションを実施。キャスト選定と並行し、ロケハンや小道具の手配など、撮影に向けた準備を整えていきました。
今回は複数の場所を使用する撮影でした。柔道場、オフィスビル、付近の屋外などさまざまな場所をめぐり、「どのような構図で撮影できるのか」を事前に入念にチェック。
当日起きる想定外の出来事を最小限にできるよう、準備を進めていきました。
撮影を終えたら編集です。プロジェクトチームとして編集のポイントに設定していたのは主に以下の3つ。
①登場人物を『MORE UP!』というコンセプトに沿った求める人物像として表現できているか?
②「頑張り過ぎる就活生」を表現した時に「ふざけている」と思われないようにする。
③途中離脱されないよう節々にキャッチなー演出やデザインができているか?
他にもたくさんのポイントを意識し、目的達成からブレない動画になるよう編集を進めていき、冒頭でもご紹介したこちらの動画をご納品することができました。(ぜひ一度見てみてください)
『弊社自身、このように本格的な採用動画を作っていただいたのは初めてでした。経営理念をまとめたビジョンマップを基に採用コンセプトを策定してもらい、コンセプトに沿った動画をつくる。完成するまでの時間はすごく長く感じましたが、完成した時には「弊社の想いやスタンスが全て詰め込まれており、どんな人が欲しいのかがすぐに伝わる動画」になっておりました。この動画を就職活動のイベントなどで流していると、他社様との差別化になり、就活生にも非常に好評です。弊社はYouTube等の動画コンテンツにも挑戦しているため、こういった動画関係のコンテンツは大切に活用していきたいと思います。』