【商品ブランディング事例】思想を起点に体験を設計する青汁ブランド「ボコとデコ」の戦略設計

トゥモローゲート公式

2026.06.08

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今回ご紹介するのは、『頑張る女性を応援したい』というコンセプトのもと「ていねい通販」を展開し、健康食品・化粧品を通じて、元気とキレイを届ける”株式会社生活総合サービス”のブランディング事例です。

トゥモローゲートは、株式会社生活総合サービスの商品である青汁「ボコとデコ」のブランドコンセプト・ブランドコンセプト動画(ボコとデココンセプトムービー/ボコとデコ周年動画)の制作を行いました。

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健康食品や青汁の分野では、長らく栄養素や機能性を軸とした商品が主流となってきました。一方で、市場の成熟と参入企業の増加により、機能や成分だけでは違いが伝わりにくいという課題も指摘されています。

そうした中で「ボコとデコ」が向き合ったのは、機能ではなく”どんな価値や姿勢を届けたいのか”という問いでした。

ていねい通販が大切にしてきたのは、日々の暮らしの中で無理なく続けられること、そして、自分自身をいたわる時間をつくること。「ボコとデコ」は、その思想を起点に生まれたプロジェクトです。

本記事では「ボコとデコ」ブランディングプロジェクトについて、

・なぜ、あえて“青汁”というレッドオーシャン市場を選んだのか
・機能ではなく「思想」からブランドコンセプトを設計した理由
・世界観を伝えるために、動画に何を込めたのか

その全貌をご紹介します。

【思考の起点】出発点は「青汁を売る」ことではなかった

このプロジェクトの出発点にあったのは、「青汁を売りたい」という発想ではありません。

ていねい通販が大切にしてきた「あなたが大切にしたい人やことを、大切にしよう」という価値観を、商品という体験としてどう実装できるか。

その問いが、すべての起点にありました。

効率や数字を優先するのではなく、日々の暮らしの時間や心に、ていねいさが巡っていくこと。

その姿勢を、青汁というプロダクトでどう形にするのか。
そういった問いかけから、このブランドづくりは始まっています。

そして過程で浮かび上がってきたのは、「この想いや姿勢を、ボコとデコではどう設計するか」でした。

ていねい通販には、すでに思想が自然に体験へ落とし込まれている商品があります。一方で「ボコとデコ」は、青汁という別の前提を持つカテゴリーで、改めてその思想をどう表現し、どう届けるかを考える必要がありました。

そこで求められたのが、理念や想いを言葉や体験の構造として整理し直すこと。「青汁をどう売るか」ではなく、「この商品で、どんな時間や感覚を届けたいのか」から設計することでした。

何をどれだけ含んでいるかではなく、なぜ「ボコとデコ」が存在するのか。どんな時間や感覚を、生活者に手渡したいのか。

その根本から向き合い、サービス全体の思想と体験を一貫した形に設計するパートナーとして、トゥモローゲートに声がかかりました。

【販売戦略】レッドオーシャンだからこそ「どこで戦わないか」を決める

青汁市場は、商品数も多く、比較されやすい成熟市場です。

その中で「ボコとデコ」がまず重視したのは、露出量や訴求点の強さではなく、どの接点から出会っても思想が一貫して伝わる体験設計でした。

広告やSNS、EC、パッケージ、そして、動画。

購入前・購入時・購入後のすべてにおいて、「ボコとデコ」らしさが違和感なく感じられること。

ネーミングやロゴも、単なる識別ではなく、体験全体を支える設計要素として位置づけられています。

日々の暮らしの中に、そっと物語が入り込むように、設計で体験をつくる。

それが「ボコとデコ」の販売戦略です。

【コンセプト設計】「補い合う」思想をサービスの軸に据える

「ボコとデコ」のコンセプト設計は、商品の特徴や機能をどう伝えるかという発想から始まったものではありません。

出発点にあったのは「誰に、どんな時間を届けたいのか」という問いでした。

想定していたのは、20代・30代の「誰かのために頑張る人たち」。

仕事や家庭、人間関係の中で、自分を後回しにしている自覚はなくても、気づかないうちに無理を重ねてしまっている人たちでした。

そうした人たちに対して、「もっと頑張ろう」と背中を押すのではなく、自然体でいられる時間を、日常の中にそっと増やせないか。

その視点が、サービス全体の思想を形づくる起点になっていました。

コンセプトを具体化する過程では、商品に関わるさまざまな人へのヒアリングが行われました。

生産者、加工に関わる人、印刷業者、パッケージを担当したデザイン制作会社など、立場や役割の異なる人たちの話を聞いていく中で、共通して浮かび上がってきた視点があります。

それ「一見、価値がないと思われているものが、見方や文脈が変わることで、誰かにとって欠かせない存在になる」ということでした。

たとえば、形が悪いという理由だけで流通に乗らず、使われてこなかった野菜。

かつては荒れていた土地が、人の手を介して再び畑として息を吹き返し、人が働く場所になった話。

加工や印刷の工程でも、効率や見た目の基準から外れることで採用されにくかった要素が、別の視点では価値として受け取られていたこと。

分野は違っても「価値がないと判断されてきたものの中に、実は意味や力が宿っている」という感覚は、一貫して語られていました。

こうした声に向き合い続けた先で、ひとつの言葉に集約されたコンセプトがあります。

そのコンセプトは「まるごと愛そう」。

商品としては、これまで使われてこなかった部分も含めて、素材を余すことなく活かすこと。

その背景には「見た目や都合の理由で選ばれてこなかっただけで、本来きちんと価値を持っている」という考え方があります。

人に対しても同じように、欠点だと思い込んでいる部分や、不完全だと感じているところも含めて、そのままの自分を受け止めてほしい。

機能的な価値を前面に押し出すのではなく、商品が生まれた背景や、そこに込められた考え方を通して「自分をいたわる感覚」を届けることが、このコンセプトの中心に据えられました。

その結果、「飲むこと」は単なる健康習慣ではなく、日々の暮らしの中で、立ち止まり、自分自身に立ち返るためのちゃんと価値のある時間として位置づけられました。

誰かの役に立とうとする気持ちと、自分を大切にすることは、本来、どちらかを我慢するものではありません。

その両方を同時に成り立たせることはできる。

「ボコとデコ」は、そんな感覚を、特別な決意ではなく、無理なく日常に取り戻していくための存在です。

そして、この「まるごと愛そう」という考え方は、スローガンとして掲げられているだけのものではありません。

原材料の選定や、生産者との関係性、続けやすさを前提としたサービス設計に至るまで、すべての判断の基準として、一貫して反映されています。

目立つ主張ではない。けれど、確かに感じ取れる思想として、サービス全体に息づきながら、「ボコとデコ」という体験そのものを形づくっているのです。

【体験設計】思想を“構造”として伝えるブランドコンセプト動画

ブランドコンセプト動画の制作にあたって、私たちトゥモローゲートが重視したのは、商品や思想を「わかりやすく説明すること」ではありませんでした。

目指したのは、「ボコとデコ」というブランドが、どんな考え方で成り立っているのかを、映像全体の構造として感じ取ってもらうことです。

「ボコとデコ」が届けたいのは、正しさや理想を提示して、誰かを導くようなメッセージではない。見た目や都合の理由で選ばれてこなかったものが、別の視点や文脈の中で、役割を持ち直していくこと。

その循環そのものが、このブランドの根幹にある考え方でした。

▼「ボコとデコ」コンセプトムービー

たとえば動画に登場する二人の子どもたち。

彼らは、物語の主人公というよりも、「ボコ」と「デコ」──凹と凸、不揃いさや違いを内包した存在を象徴する要素のひとつとして描かれています。

一人はおだやかで、もう一人は少しやんちゃ。性格も振る舞いも同じではありませんが、どちらかが正解という描き方はされていません。

同じ時間、同じ場所に並んで存在している。その状態そのものが、ブランドの考え方を表しています。

そこに重ねられているのが、「選ばれてきたもの/選ばれてこなかったもの」という価値の揺らぎです。

どちらかが欠けているから価値がないのではなく、見方や置かれる場所が変わることで、意味が立ち上がってくる。

映像では、その関係性を言葉で定義するのではなく、排除されずに共存している構造として描いています。

▼「ボコとデコ」周年動画

この動画では、商品そのものの使われ方も重要な要素として扱っています。

青汁を「日常で飲むもの」として描くのではなく、暮らしの流れの中に、どんな距離感で存在しているのか。

手に取られ、混ぜられ、そっとそばに置かれる。生活のリズムを変えるものではなく、邪魔をしない形で寄り添っている。

その在り方を、過剰な演出をせずに描いています。

また、周年動画では、明日葉が育つ一年を通して追い続け、春・夏・秋・冬、それぞれの表情を記録しています。

特に印象的だったのは、冬のシーンの撮影です。

雪景色を撮るために撮影日を調整する中で、人工的に雪を用意するという選択肢もありました。

しかし、「ありのままであることを大切にしたい」「嘘をつく表現にはしたくない」という考えのもと、自然の雪を待つことを私たちは選んだのです。

時間も労力もかかりましたが、その選択こそが、この動画の根幹を支えていると感じています。

こうした制作が成立したのは、クライアントであるていねい通販さんが、完成形だけでなく、その過程も含めて大切にしていたからでした。

「こうしてください」と指示を受けて進めるのではなく、

「これは、ていねい通販らしいだろうか」
「この表現は、『ボコとデコ』の考え方とズレていないか」

そんな対話を重ねながら、一緒につくっていくスタンスでした。

撮影現場にも同席いただき、判断や調整にも積極的に関わっていただいています。

映像は、完成した瞬間だけで価値が決まるものではありません。どう生まれ、どんな姿勢でつくられたのか。その背景ごと含めて「ボコとデコ」というブランドの構造を伝える。

この動画は、そのための表現でした。

【終わりに】理念から始める、という選択について

今回の「ボコとデコ」のブランディングを通して、改めて感じたのは、「なぜそれを届けるのか」から考えることの難しさと強さです。

売り方や打ち出し方を工夫するほうが、短期的には成果が見えやすい。

市場や競合を分析し、数字を積み上げていくことも、もちろん重要です。

一方で、「ボコとデコ」が選んだのは、理念や思想を起点に、商品や体験を組み立てていくという、決して近道とは言えないアプローチでした。

この方法は、マーケティングの文脈だけで見ると、遠回りに見えることもあります。

それでもなお、「自分たちは、何を信じてこの商品を届けるのか」その問いから逃げずに設計することでしか、生まれない価値がある。

トゥモローゲートは、そう考えています。

それは、理念だけを掲げることでも、マーケティングを否定することでもありません。

市場や現実をきちんと見据えたうえで、それでもなお「なぜ、これを届けるのか」という起点を大切にする。

その順番で設計することで、暮らしの中に残る体験が生まれると信じています。

「ボコとデコ」は、そのひとつのかたちです。

青汁という身近な商品でありながら、飲むことがただの習慣ではなく、自分をいたわる時間として立ち上がっていく。

派手な主張はしなくても、暮らしのそばで、確かに意味を持ち続けるブランドです。

もし、あなたの事業にも、まだ言葉になりきっていない想いや姿勢があるなら。その価値を、きちんと届くかたちに設計するところから、トゥモローゲートと一緒に始めてみませんか。

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