企業の課題は多くの場合、対顧客、対社員、対求職者の3つに分かれます。よって解決策も3つに分けられます。
顧客に対して効果的な施策を打てば売上や利益の増加が見込めます。
社員に対して効果的な施策を打てば働くモチベーションの向上などが見込めます。
求職者に対して効果的な施策を打てば自社にマッチした人の採用を強化できるかもしれません。
企業は常にこの3つの課題に向き合い、解決策をひねり出すことで前進を続けています。今回のブログではその中でも「対顧客」についての課題を“企業ブランディングでどう解決するのか?”について書いていきます。
INDEX
デザイナーの力で企業ロゴを刷新する?
カッコいいwebサイトや動画をつくる?
SNSで発信してフォロワーを増やす?
すべて間違いではありませんが、僕たちが定義するブランディングとは少し違います。僕たちは『ブランド=約束』と定義しています。ターゲットに対して絶対に破らない約束を定義し、さまざまな活動を通してターゲットと信頼関係を築いていくことで、ブレないブランドを形成していく。ブレないブランドができれば「優良顧客の獲得」「採用コストの軽減」「社員エンゲージメントの強化」といったさまざまなメリットが期待できます。
数あるメリットの中でも「売上」という点に絞って企業ブランディングを解説していきます。もう少し詳しく言うと、企業ブランディングを通して売れる組織をつくる方法を解説していきます。紹介するのはあくまで一例ですが、企業ブランディングと売上の関係性の大枠は理解いただけるかと思います。
トゥモローゲートが企業ブランディングを行う際、まずはじめにご提案するのが経営理念の策定・刷新です。冒頭でブランディングとはターゲットに対して絶対に破らない約束を定義することだと書きましたが、弊社ではその手段として経営理念の策定・刷新をおすすめしています。
なぜ経営理念を最初に定めるのか説明します。どれだけ商品やサービスが優れていても、その魅力に詳しくない人や自信を持てていない人が営業をすると、お客様に魅力は伝わりきりません。なぜお客様にとって必要なのか?同業他社とどう違うのか?などを理解し、共感し、自信を持って提案するのが“売れる”の第一歩です。
その一歩を踏み出すために必要なのが、経営理念を明確にし、理解することだと僕たちは考えています。トゥモローゲートを例に挙げると、経営理念を明文化したビジョンマップをもとに、営業を担うメンバーは「なぜこの商品を提案するのか」「提案した先にどんな未来を目指すのか」といったことを理解するところからはじめます。
(ビジョンマップに記載されている内容はそれだけではありません。詳しく書いたブログがありますので、興味のある方はそちらをご覧ください。【ブログ】ビジョンとは?組織が強くなるビジョンマップの作り方)
ここを理解した上で提案するのと、そうでないのとでは大違い。
理解していれば、お客様に伝わりやすい論理的な提案を熱量を込めて行うことができます。トゥモローゲートのように無形商材を扱う会社は特にそう。言葉や姿勢を通して、提供できる価値をお伝えすることで、ご利用いただく可能性は高まります。そのために必要なのが、経営理念を明確にし理解することなんです。
経営理念を明確にし理解することで、ご利用いただける可能性は高くなるという話をしました。しかし、売れる“組織”をつくるにはそれだけでは不十分。組織として提案する力を高めるためには、経営理念の内容を特定のメンバーだけでなくメンバー1人ひとりに落とし込むことが必要です。
1人ひとりに落とし込むことで、それぞれが売上を伸ばし、組織全体の売上も伸びていくという流れが見込めます。また、提案するメンバーが違ってもお客様にご提示できる価値や提供できる価値が均一化されていくため、お客様の満足度やリピート率といった数字も間接的に上げていくことが可能です。
落とし込みの方法としては、ワークを通して理解を深めていく研修や、経営理念に紐づいた目標設定シートを作成するなどがあります。こちらに関しては過去に別のブログで詳しく解説していますので、興味のある方はそちらも合わせてご確認ください。
営業メンバー1人ひとりに落とし込み、組織として提案する力が上がっても、それがゴールではありません。現場やロープレなどの研修で見えてきた課題に対して適切なフィードバックを行い、ブラッシュアップしていくことが必要です。フィードバックで意識すると効果的なのが「経営理念に沿っているかどうか」です。
いいところに対してのフィードバックも、伸ばしたいところに対してのフィードバックも、経営理念に沿った内容であることでメンバーは「なぜそのフィードバックを受けているのか?」や「フィードバックに沿ってブラッシュアップした先に掴める成果は何なのか?」を理解・イメージすることができ、ブラッシュアップへのアクションをスムーズにとれる傾向にあります。
このフィードバック文化を組織に根付かせることができれば、組織全体の提案する力を底上げできるのはもちろん、人が増えてコアメンバーの目が届かない範囲が増えたとしても、お客さまに提供する価値を均一化でき、組織として安定した成長を続けられる可能性が高まります。
個人として飛び抜けた営業メンバーは偶然生まれるかもしれません。しかし“売れる組織”は偶然には生まれません。目的から逆算しさまざまな施策を実施することが必要不可欠です。このブログで紹介した、経営理念を策定・刷新しそこから紐づく取り組みを行うこともそのうちの1つとなります。
企業の課題は大きく3つに分かれます。そしてそれぞれに適した解決策が存在します。今回は企業ブランディングで対顧客の課題を解決する方法を紹介しましたが、他にもやり方はたくさんあります。ご自身の会社が抱える課題と、目指す未来から逆算した上で、最適な解決策を見つけていくことが大切です。