おはようございます。池田リョウです。
2022年までに「大阪で一番オモシロイ会社」を目指すトゥモローゲート株式会社の役員です。
大変僭越ながら、社内の二大部署のひとつ「意匠制作部」のゼネラルマネージャー(以下GM)をしています。仕事といえば、GACKTさんや冨岡義勇よりもクールな表情でモニタを眺めるクリエイティブメンバーたちを横目で眺めることです。
4月の悩みは「伊達メガネを外したとき、耳に掛かる部分に油分が多く付いている」です。
共感した人は念のため最後までお付き合い下さい。
早速ですが、ブログ執筆において「スランプ」に陥りました。
みんなが書くようなきれいな文章が書けません。
ましてや、みんなが求めるような期待を超える文章なんて書けるわけもなく。
締め切り前夜、
泣きながら文字を紡ぎます。
クリエイターってそういうもんなんです(知らんけど)
「スランプはないんですよ。いつもスランプだから」
とある作家の名セリフもありますが、産める体だからこそ苦しみがあり、
苦しみの先の快感を知るからこそ、今日もまた苦しむ日々。
ものづくりって、クリエイターって、やっぱり大変なんですよね。
え?どのお仕事も大変ですって?
目次行きましょう。
INDEX
僕の記事は「人生うまくやってはいるが、若干自信のないひとへ」向けたメッセージであり、「いまいち自信の出ないひとに寄り添いたい」だけのエッセイ。
今日お話することは、あまりシャバに出ることのない“トゥモローゲートで働くクリエイター”について。
・トゥモローゲートが気になる
・クリエイターってどんな人種?
・トゥモローゲートのクリエイターって何系?
こんなことが気になる人なら大丈夫。ついてこれる。
※制作部マネージャーからデザインのことを学びたい、タメになる情報を仕入れたいという人は、その考え自体が幼いのですぐにコチラへ移動してください
さて、トゥモローゲートでは、
・企画やコンサルを担う「戦略企画部」
・クリエイティブを担う「意匠制作部」※GM池田が所属
大きく部署が2つに分かれます。※厳密にはまだまだあります
YOUTUBEでは代表西崎以外にもメンバーが登場しますが、やはり画的にもしゃべり的にも「営業・コンサルメンバー(戦略企画部)」の方が映えます。
なんとなくおわかりかと思いますが、うちの部署・クリエイティブメンバーの重鎮たちはメディア露出を控えています。露出を控える重鎮なんて、米津玄師かラーメンズか山下達郎さんくらい。
お、恐ろしい…これだけ社員のブランディングを強化している中でも、まだ見ぬ重鎮が控えているのか、すごいぞトゥモローゲート。そいつは上弦の何だ?
この重鎮のウラ情報を暴露し、クリエイター本来の人間性を味わってもらえると僕は非常に気分がいいです。
怒られても怒られても、ウラを晒すために僕は立ち向かいます。
有能なライターなどではなく、僕がインタビューした編集になるので、偏った情報になることだけご理解ください。
自信を持つ第一歩は、立ち向かうこと。
どんな重鎮にも僕は負けない。逃げちゃダメだ。
逃げない、はればれと立ち向かう、それがぼくのモットーだ
岡本太郎
露出を控える理由は、話が苦手だからだろう。
クリエイターは脳内を“視覚化”する力は長けてるが、
“言語化し発信する”力は未開発が続いているのだろう。
そうです、クリエイターはまだまだ話せる人が少ない。僕もその一人。
話せる、話せないで言うと圧倒的に話せる方がいいですよね。
そりゃそうだ、僕もできることなら橋下元知事みたいになりたい(好きなんです)
でも、すぐにそんな風になれない。
では、黙々といいもの作ってたらいいのか?というと、そういう話でもない。
クリエイターに必要なコミュ力は何だ?
そう聞かれたら僕はこの3つを答えるようにしています。
流暢に話せるスキルセットは必要ありません。
①聞くこと
②理解すること
③伝えること
このように”クリエイターが持つべきコミュ力”は大きく3つです。
本来は、ここで細かく紐解いていくのが一般的だと思いますが、
そういったことはご自身で検索してください。
探せばいくらでもありますので。
僕はそれよりも、うちのクリエイターを晒したいんです。
早く晒したい。
【※ちなみにストーリーはすべて架空ではなく真実です】
久米川裕二(推定25歳)本当は35歳??というハナシだが、それはさておき。
このホテルの支配人の様な安定感すら漂う佇まいを持つ男は、トゥモローゲートのTOPデザイナーでもある。
12期デザイナーリーダーとして君臨する柱、久米川裕二(以下くめちゃん)に、4月の汗ばみはじめる23℃の気温の中、話しかけてみた。
正確には静かにうしろへ立った。手に汗。空気は多少シメっぽい。
池田:「久米川せんせい、いまよろしいでしょうか?」
振り向いたくめちゃんの先にあるデスクトップ(モニタ)には、驚くことになにもデータがない。
本当に仕事をしているのか?僕は試されているのか?今OSをインストールをしたのか?
くめちゃん:「僕のデスクトップは精神と同じです。散らかっている時は、心が、乱れている証拠。」
神か? 僕は神に話しかけているのか?
聞けば、無駄なものは一切置かない主義で、家の中も同じくTVとDVDのラックしかないらしい。
さすがデザイナー。Less is Moreを体現している。そうだ、彼は豊かなのだ。
Less is More とは
「神は細部に宿る」というモットーを掲げたことで知られる、20世紀に活躍したドイツ出身の建築家、ミース・ファン・デル・ローエが残した言葉。「少ない方が豊かである」という意味。より良いものを作るためには、部品を増やすのではなく、逆に減らすことで重要な部分だけ残り美しい仕上がりをするという考え。デザイナー界隈ではよく使われる。
僕の経験上も“できる”デザイナーはフォルダ管理がクソみたいにうまい。
いつだってニュートラルに保てるから“最短スピード”で仕事に取りかかれるのだ。
僕のデスクトップとダウンロードフォルダも見せておこう。
あぁ、比較される時代に生まれたくなかった。
池田:「久米川せんせいは、なぜデザイナーになられたのですか?」
言葉に態度はにじみ出るもの。目上の方として、僕はどんどん彼を敬いはじめているようだ。
くめちゃんのデザイン初体験は高校時代。
きっかけは、①絵を描くのが好きな幼少期→ ②上手!と親に褒められた→ ③人に喜んでもらうのが嬉しい、というよくある鉄板ストーリーだ。うらやましい。
幼少期はひたすらドラクエの「スライム」が「魔王」を倒す漫画を書いていたウヒヒ…
と、話すくめちゃんのムラムラした表情は、真っ当な人生を歩んできた僕には直視できなかった。
くめちゃん:「おそらく日本全国のデザイナーの中で、仮面ライダーへの愛でぼくに勝てるやつはいない…」
今から格闘技でも始まるのか?
なぜか急にものすごい煽りコメントをいただき、僕の脳内は勝手にリブートした。
くめちゃん:「ヒトの喜ぶ顔が好きなのは仮面ライダー(クウガ)の影響。
クウガはどれだけ困難があっても“誰かのため”にがんばるヒーロー。
ただ、助けた相手は笑っていても、クウガは仮面の中で泣いていることもあるんだ。」
・・・
・・・
コトバの奥深さ!経験値の高さ!
人生経験25年のデザイナーからは絶対出てこない。やっぱりコイツ35年は米を食ってるぞ!
池田:「久米川せんせいは、どんなデザインが好きなんですか?」
難しい質問だろう。
課題解決を主とする敏腕デザイナーほどこういったミーハーでバカな質問に嫌な顔をする。
答えはやはり「そんなの、ない」だった。
替わりにくめちゃんが教えてくれたのは「最近買ったもの」だった。
こういうデザイナーのプロダクトで…この辺の細部が良くて…
みたいな話を池田は期待する。
「僕が買ったのはですね〜」
知る人は知るはずだが、上機嫌のくめちゃんは普段より1オクターブ高い声を出す。
知る人は知るはずだが、上機嫌のくめちゃんはペンを回す。ペン回しが異常にうまい。
知る人は知るはずだが、上機嫌のくめちゃんは他の人も聞いてないかなーとうれしそうに周囲を見ながら話す。
どうやら、無類の新しいモノ好きらしい。ここ最近買ったのは、、
その場ではなかなか伝えられなかったけど、この場で正直に伝えたい。
絶妙に全部いらんわ!あと、なんでちょっとだけ全部女子力あんねん
くめちゃんが買ったモノがいかに良いかの説明に「ふぇ〜、なるふぉど〜、そうなんでしゅね〜」と
上手に相づちをウチながら、僕はPCから次の質問を探していた。気づけば次が最後の質問だった。
池田:「なんでドラえもん好きなんですか? 誰よりも愛してますか?」
さっきの仮面ライダーの話を聞いた上で、意地悪な質問へとっさにアレンジする。
くめちゃんの“ドラえもん好き”は社員なら入門編、むしろ研修でも出てくるレベルの情報。
しかし。
ここで衝撃の事実が発覚した。
くめちゃん「もちろんドラえもんは好きだが、これは個人ブランディングの一環でもあるのです。」
え。
衝撃!
これだけでもこのブログを書く意味があった。
くめちゃんのキャラクターは「ドラえもんブラんディング」によって形成されていたのだ。
社内での立ち位置・ポジションを確立するために、国民に愛されるキャラクターを心理学でも有名な「権威への服従」で社内活用した新しいマーケティング。こんな精密なポジショニングは初めてだ。うまい…うますぎる…
権威への服従とは
ドラえもんという権威を持ったアニメキャラをあえて「好き」と全体に周知することで、自分自身のイメージや信頼までもドラえもんのそれに寄せる手法
んー。素晴らしい。ただし二股ではあるが、ドラえもんが好きなのも紛れもない事実なはず。
好きになってしまったものはしょうがない。人はひとりを選べないときだってあるんだ。
最後にもう一つ、どうでも良かったが
「一番欲しい道具はなんですか?」と聞いてみた。
TOPデザイナーが選ぶ、ドラえもんのひみつ道具で一番欲しいもの。
これまで即答で回答していた彼。
XDを誰よりもスピーディーに扱う彼が、本当に悩んだ1分25秒。
長い時間だった。タケコプターかどこでもドアでいいやんか、と内心思った。
しかし彼は本当に悩んでいた。デザインでもここまで悩まないだろう。
1分30秒が経過した。彼は最後の回答で一大決心をした。
こころなしか顔が少しスッキリとして見える。
「言葉を超えるって素晴らしいと思うんです」
「人種を理解した上で遊びたい」
「どこでもドアは全国どこでも旅行を楽しめるけど、コミュニケーションができない」
「ネコとも話せるんですよ?誰にでも伝えたいこと伝えられますよ?」
欲しいものは、ほんやくコンニャク。
聞くこと、理解すること、伝えること。
彼は本当にコミュニケーションが好きなデザイナーなのである。
ぜひ、会いに来てください。